結婚した当初、近所の飲食店のオープニングスタッフとして、1年半ほど働いていました。

多い時は60名ほどが在籍していた大所帯店で、当時のスタッフは、大学生の女の子が大半を占めていました。


お店がオープンして、半年ぐらいが経った頃に【入社時に説明した通り勤務時は前髪を帽子にしまって下さい。守れていないホールスタッフが大勢います。来月以降、改善されていない人へは厳重注意をします】との旨が、お店のグループラインへ投稿されました。


「来月?いまって月初めじゃん、“次の出勤から改善してね”で良くない?」なんだか的外れな気遣いが、ほんのり含まれている気がしました。

それでも そんなお達しがあった以上、直ぐに正すだろうと思っていたのに、前髪を出していたスタッフは、誰として改善をしなかったんです。【前髪は・みんなで出せば・こわくない】を標語に結託しているのかと思うほどでした。


そうして翌月を迎えても、何ら前髪の具合は変わらず、例の忠告なんて何も無かったかのような雰囲気になっていました。数の力で押し通すという荒業を、直に見たのは初めてだったかもしれません。


忠告をした社員は どう手を打つのだろうと思っていたら、悔し紛れなのか何なのか【学生スタッフは前髪を出してもいいけど、主婦は駄目ってことにする】と、言い出したんです。

それを聞いて主婦メンバー、あ然。令和の日本において、婚姻と前髪にどんな相関関係があると??

(※そもそも主婦メンは、最初から前髪ルール守ってる)


屁理屈ごとなら、やたらと頭が回るわたしですから

「結婚していても、主婦業をしてない人はどうするんですか?」

とか

「学生結婚した子はどっちに振り分けるんですか?やっぱりお店からの結婚祝いは、前髪を留めるヘアピンですか?」

とか

「その理屈で言うと、わたしがある日、前髪全開で出勤してきたら“離婚した”って合図になりますね〜。あっじゃあ主婦組は、旦那との不仲具合を前髪で表すってことにします!?」

とか言って追求してやろうかと過りましたけど、さほど こだわりもない前髪のために、ムキになっていると思われるのも癪なので、止めておきました。


当初はそんなつもり無かったのだろうけど、結果的に社員の彼が示してしまったことって僕の言う事を真に受けないで下さいね】だったんじゃないのかな。厳重注意って言葉まで使ったにも関わらず、それを自分で破ってしまったんだもの。

(おそらく脅し文句として使えば、みんな従うと思っていたのかと。厳重注意するような覚悟、ハナから無かったんです)


その頃は反射の知識なんて無かったけれど、彼にも退っ引きならない生きづらさが あることは、察するに余り有るほどでした。(人のことばかり言えないんですけどね)
自分の発言に責任を持たないというより、持てない人だとも感じてもいましたから。

そんな資質で大所帯をまとめるのは 大変なはずですが、彼は今も、同じお店に立ち続けています。時々、そのお店の前を通り掛かる用事があって、少しばかり様子が伺えるんです。

あの頃大勢いたホールのバイトスタッフも、1人を除いて総入れ替えしていて、今は額をあらわにしているスタッフばかりです。
4年に1度思い出すぐらいで丁度良いかな、の思い出話を書いてみました。


うと ありさ 🪅🫙🥈🥏🎽(4年に1度使うかも?絵文字選抜)


母に頼まれて、メルカリでDEMELの空箱買いました。たった今届いたんです。ミントグリーンがステキ ❣