話が長くなってきていますが、もう少しお付き合いください。
 
 平成19年4月から個人商店として営業を引き継ぎました。店に買物に来る近所の高齢者の方、また、地域内の高齢者に配達に行ったりと日々過ごしていました。応援してくれる方もいらっしゃりそれなりに営業できていました。また、当時の焼酎ブームにのっかり、地元宮崎の焼酎や鹿児島の焼酎を店頭販売、ネット販売と少しでも売り上げアップのため頑張っていました。
 しかし、常連である高齢者の方が入院したり、施設入所したりと一人また一人と減っていき、売り上げも同じく減っていく中、年々今後の事を考える日々でした。
 僕たちが今まで生活してこれたのも地域のおかげということ、高齢化していく地域を元気にしたいという思いの中で、地域の有志に声をかけ「夏祭り」を開催しました。第1回では、テレビで見る人がこんな田舎に来るといことで、大森うたえもんさんをゲストに呼んだり、50人規模の高校生の吹奏楽を呼び野外で演奏してもらったり、打ち上げ花火をしたりと普段味わえないドキドキ感・ワクワク感を味わってもらえるイベントだったと思います。第5回出る杭は打たれることを実感したのもこの祭りでした。通算7回開催しましたが、昨年から有料老人ホームの夏まつりとして形を変え実施しています。
 この個人商店で一番考えさせられたのは、競争についてです。価格競争は、大>中>小と当たり前ですが、仕入量だったりでとても太刀打ちできません。だって、僕の仕入れ値より量販店での売値が安い。どうやったって勝負になりません。勝負できるのは独自性・オンリーワンになること。大手にどのように勝負していくのかを勉強させてもらいました。
 有料老人ホームをしたいという夢は、公務員をやめた時からありました。しかし、多額の融資を受けるためにどうしたらいいのか。わからない中、知人から金融機関と話す機会を持っていただき、なんとか有料老人ホームを建設できる運びとなっていきました