復活 | 聴く耳育成メソッド

復活

最近読んだ本のオススメ、トルストイの「復活」。1889年に書き始め、1899年に完成した作品。



当時のロシアの社会状況を鋭く批判している内容で、登場人物の言葉を借りているのにトルストイ本人の主張がまったく表に出ちゃってます。

刑務所というのは犯罪抑止にぜんぜんなってなくて、むしろ無罪の人やビザの期限がちょっと過ぎてたくらいの軽い・くだらない罪の人も刑務所に入れられて、人としてまっとうに扱われず虐待されたり不衛生な環境に置かれたり、働かずに農民など下層階級の人たちより良いごはんが出てくる状況というのは、釈放された後に自堕落に暮らすことになったり再犯の可能性を上げたりなど、犯罪抑止どころじゃなく犯罪増長さえするという主張。よく出版できたなあ。。

ストーリー的にはカチューシャという女の子と貴族青年の恋のお話で、それが軸になっています。
カチューシャって、歌もありますよね。

ロシア民謡・カチューシャ( Катюша、katyusha) (YouTube)

これはどこかで聴いたことがありますねー。


ロシアの作曲家チャイコフスキーは1893年に亡くなってるので、トルストイとは同時代の人です。
チャイコフスキーが生きてた時代に書かれた文章が現代でもまったく古く感じられないし、それどころか新しいような気さえするのはちょっと不思議ですよね。

ベートーベンのシンフォニー第五番をピアノ連弾でという描写も出てくるんですよ。

名作なので「とっくに読んだよ!」って方も多いと思いますが、興味深かったのでオススメします♪


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