こころの中の傷は、こころの殻をちょっとはずして風通しをよくしてあげると傷口がふさがったりかさぶたになってとれたりして徐々に治っていくことができる。
でも、こころの殻を突き抜けてこころの中のとっても敏感なところにぐさりと刺さってしまった傷は、なかなか治りが遅いよね。自分が意図しないものであればなおさら。
殻だって、無理やりこじ開けようとしたら力を入れて閉じようとする。これは生物の本能。だから思わぬところで殻を突き破られてしまった後は、これまで以上に殻を固く閉ざしちゃう。空気も入らないから、傷もじくじくとしちゃうよね。
そのうち、今の自分を【自分として】見てくれる人に話ができたり、一緒にいてもらうと少しずつ、空気の入れ替えができて傷は少しずつ治っていく。
でも、大変なのはここからだよね。自分の意思に関わらずいきなり突き抜けてきた恐怖感、敏感なところに刺さった嫌悪感。傷跡は残ってしまっているから、それを見るたびに思っちゃう。「また同じことが起こるんじゃないか」って。現にここに傷跡が残っているんだもの。そんな傷跡も見たくないからまたこころの殻は固く閉ざして、こころの奥に奥にしまっておきたくなる。
いやなことほど、忘れたいことほどこころの中に残り続けて【また起きる感覚】に苦しむ。これは周囲の人にはなかなか理解してもらえない感覚かもしれないね。
それだけの傷を負ったのだから、時間はかかります。傷が完全に消えることもない。でも一つ言えるのは、もう傷は治っているということ。その証拠に、一週間のうち少しでも調子がいいときがでてきていませんか。最初は傷を見るのもいやで目をそむける。傷をちらりと見るようになる。傷を見ることができるけど心臓がどきどきする。傷の形を確かめるようになる。そして、いつしか傷を見ることが自然に減っていく。こんなステップを、一つ一つ、少しずつ、進んでいきながら【傷と付き合っていく】んだと思います。
そのときの気分や体調によって、進んだと思ったらまだ戻ってどきどき。それでいいんだよ。大切なのは、【わずかでも進めたこと】。それがすごいことなんだ。
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