著者: 村山 由佳
タイトル: キスまでの距離―おいしいコーヒーのいれ方〈1〉
『天使の卵』『天使の梯子』を読んで、この作者に興味を持ったので昔の小説を読んでみました。

この小説は、高校二年生の勝利のところにいとこが二人やってきて、3人で暮らし始めることからはじまる。そのうちの一人が5歳年上のかれん。昔会った時と比べてきれいになったかれんに一目ぼれ。しかも勝利の高校の美術教師として赴任。すごい近い距離の中でかれんへの想いを高めていく。

いとこだと思っていたかれんが実は・・・っていう話もあって、急速に二人の距離が縮まっていく様子が書かれています。お母さんを小さいころに亡くしてしまって、人の世話はするけど自分のこころの殻をすごく厚くしてしまっている勝利が、かれんとの出会いでこころの中にしまっていた感情を表に出していく。一方かれんは、これまで誰にも話せなかったことを勝利に話し、受け止めてくれたことで自分のこころの殻を薄くしていく。お互いの居場所を見つけることができたんだなあという感じがしました。

この作者の小説はなんだかすごく身近な感じがして、すらすらと読めてしまう。ちょっとTVドラマっぽいなあと思うところもありますが(笑)。この小説は6つの「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズになっているようです。次のも読んでみたいと思いました。