手作りのプラカードを用意している間に十二宮の戦いは終わった。
結局、サガというウソツキ男が教皇の地位が欲しかったばっかりに起きた戦いだった。
アホくさ…
いつの時代も世の戦いというものは、一部の権力者が下々の者を巻き込んで起こすものなのだな。
もう勘弁願いたい。
聖域では城戸沙織を女神として迎えるということになったらしい。
そして、俺とジュネは、女神のご厚意で、グラード財団療養所で治療を受けることとなった。
「ジュネ、おまえは入院する必要はないだろう。」
「だって、おなか痛いんだもん。瞬に殴られたんだもん。」
「瞬か…あいつはどうしたかな。戦いたくないとか言って、結局、戦いまくって…あの兄ちゃんの影響か…もう、死んでいるのかもしれんな…」
6年間、愛情を注いで育てたのに、こんなに簡単に戦いで死んでしまうとは…
いかん、涙が出てきそうだ。
「瞬なら、隣の病室だよ。」
「えっ。」
「まだ、意識は戻らないみたいだけど。」
「なぜそれを、知らせてくれなかった?面会できるのか?」
「だって、先生、ずっとテレビばっか見てたじゃない。江頭サイコーとか言って。」
「む…いままで、あんなにすごい芸人を見たことないものだからな。日本はすごいところだな。いや、それより、瞬は。」
「面会謝絶だよ。全治6か月とか言ってた。」
「そうか…」
よかった…!
生きているのか…!
「やだ、先生泣いてるの?鼻水垂れてるよ?」
「いや、別に…」
しかし、あふれる涙は、どうしようもない。
「あたしも、嬉しいよぅ。うぇ~ん!」
俺たちは、しばらく泣いていた。
思い出したが、俺の幼少のころのあだ名は、泣き虫ダイダロスちゃんだったな…