6000万株)と終値ベースでは10月15日以来の9500円を回復した。米財務省による公
的資金注入を銀行、保険以外に範囲を拡大させるとの観測報道を受けた米国市場の
上昇が刺激材料となったほか、為替相場の落ち着きや商品市況の上昇、さらに米大
統領選後の政策期待などから買い先行で始まり、日経平均は抵抗線として意識され
ていた25日線を突破した。その後は9400円レベルでのこう着が続く中、後場半ばに
米大統領に民主党のオバマ氏が確定となると、一旦は出尽くし感からか利食いに押
され、9200円レベルまで押していた。しかし、政策期待やオイルマネーなどの観測
などから押し目買い意欲は強く、日製鋼、三井物などがストップ高で張り付いてい
る状況の中、引け前30分あたりから225先物が上値追いの動きに向かい、インデック
ス買いの影響もあって日経平均は高値引けとなった。ヘッジファンドの換金売りに
押されていた資源系関連や金融関連、国際優良株など中心に幅広い銘柄が値を上
げ、東証1部の騰落銘柄は値上り銘柄が全体の9割近くに達していた。
景気後退入りへの警戒感は強く、今晩の米GM決算に対する不安感も燻っている
状況ではあるが、まずは米大統領がオバマ氏に決まったことから、今後の政策への
期待感が増した格好である。また、今晩からの欧州委での利下げ観測など、世界的
協調姿勢による金融安定化によるマーケットの落ち着きを材料視した水準訂正につ
ながっているようである。主力大型株のほか、テーマ性のある材料株の強い動きが
目立っていることから、個人投資家の参加意欲も強まってきていると考えられる。
テクニカル面では、一旦は達成感が出易いところであり、日柄的にはG20明け後辺
りにシグナルを発生し易いタイミングを迎える。GM決算のほか、週末の米雇用統
計も控えており、まずは一服したいところであり、上値追いは慎重になりそうだ。
しかし、10月28日安値で当面の底を打ったことで押し目買い意欲は次第に強まって
きており、9500-9600円の価格レベルを上放れてくるようだと、1万円の節目回復は
意外と早そうである。また、主力株にPBR1倍を回復する動きが目立ち始めてお
り、市場のムードがPBR1倍修正の流れに向かい始めると出遅れ銘柄探しの流れが
強まろう。いずれにせよ市場は金融混乱から落ち着きを取り戻してきている。
(村瀬智一)

「あ、売れる方程式ですか?“ディスコ、プラス、カラオケ割る2”なんですよ」「割っちゃうのがすごいよね、二で」。捕まった小室哲哉容疑者(49)が1世代上の歌手、吉田拓郎さん(62)と13年前、こんなやりとりをした。(「小室哲哉音楽対論2」)
▼なるほど、この方程式を武器に売りまくったのか。振り返って売れ方のすさまじさに改めて驚いた。同時に、2000年代に入るとさっぱりだったのが意外だった。沖縄サミットのイメージソングを作ったのが2000年。政治は周回遅れで流行に便乗するのが常だ。思えばこのころが人気の潮目だったのだろう。
▼その後は何を割ろうが掛けようが、かつてのようなヒット曲を生むことはできなかった。あれほど流行はしたけれど、しょせん「割る2の音楽」だった、と言えば酷に過ぎるだろうか。「売れる方程式」が通用しなくなった後に残ったのが借金のねずみ算だったとは、わびしい限りである。
▼皮肉交じりだろう。拓郎さんは、あなたは今が「食い時」だけど10年たったらまた会おう、なんて言っている。その間に小室容疑者の食い時はすっかり過ぎてしまった。今さらせんないが、音楽家なら「売れる」という答えとは別の解を導くもう一つの方程式がなければならなかった。そう思わずにはいられない。
「あ、売れる方程式ですか?“ディスコ、プラス、カラオケ割る2”なんですよ」「割っちゃうのがすごいよね、二で」。捕まった小室哲哉容疑者(49)が1世代上の歌手、吉田拓郎さん(62)と13年前、こんなやりとりをした。(「小室哲哉音楽対論2」)
▼なるほど、この方程式を武器に売りまくったのか。振り返って売れ方のすさまじさに改めて驚いた。同時に、2000年代に入るとさっぱりだったのが意外だった。沖縄サミットのイメージソングを作ったのが2000年。政治は周回遅れで流行に便乗するのが常だ。思えばこのころが人気の潮目だったのだろう。
▼その後は何を割ろうが掛けようが、かつてのようなヒット曲を生むことはできなかった。あれほど流行はしたけれど、しょせん「割る2の音楽」だった、と言えば酷に過ぎるだろうか。「売れる方程式」が通用しなくなった後に残ったのが借金のねずみ算だったとは、わびしい限りである。
▼皮肉交じりだろう。拓郎さんは、あなたは今が「食い時」だけど10年たったらまた会おう、なんて言っている。その間に小室容疑者の食い時はすっかり過ぎてしまった。今さらせんないが、音楽家なら「売れる」という答えとは別の解を導くもう一つの方程式がなければならなかった。そう思わずにはいられない。