手術入院 その7 | アリママのブログ〜卵巣がん発見から治療までの闘病記〜

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2013年1月、結婚式を終えた翌年の29歳で卵巣がん告知。卵巣がんの中でも珍しい、卵巣胚細胞腫瘍の未熟奇形種グレード3(悪性)のⅡ期。(卵黄嚢腫瘍も5%以下で混合)無事手術が終わり、抗がん剤も終了しました。マイペースに日々感じたことを書いていけたらと思っています。


手術から5日目の夜中。
退院予定日も決まり、ルンルンだった私にまたまた事件が爆弾

就寝時間の9時に、ベッドに横になり眠りに着こうとしていた私に、突然のお腹のゴロゴロという違和感&腹痛が襲いましたドンッ

最初は、6時に夕食を食べてから、あまり動かないまま横になったから、消化が上手くいっていないのかなと思い、消灯時間が過ぎて薄暗いナースステーションの周りを2周くらい歩いて散歩をしました。

部屋に戻り、ベッドに横になるとまたお腹がゴロゴロ、グルグルと言い始めました。

“ゔぅ~なんかお腹が苦しいな・・・そういえば、夕食の後からガスも出ていないような・・・今朝は排便があったけれど、夜は頑張っても出なかったな・・・”

なんてことを、頭の中でグルグル考えながら、どうにかお腹の違和感が収まらないかと横になったり、起きて座ってみたりを繰り返していました。

数分たっても、お腹の違和感が収まらなかったのでナースコール。

看護師:どうされましたか?

アリママ:夕食の後から、排便とガスが出ていなくて・・・お腹がなんか苦しいので温めたいので、ホットパックを頂けますか?

看護師:わかりました。腸の動きが鈍くなっているかもしれないので、歩いたりしてガスを出してくださいね。また痛くなったりしたらすぐに教えてくださいね。

アリママ:ホットパックで温めて、様子を見てみます。

こうして、ホットパックでお腹を温めたり、ナースステーションの周りを歩いたり、トイレに座ってみたりしながら、とにかくガスを出す努力をしました。

しかし・・・全く出ない叫びあせる

“どうしよう”と思いながら、またまたベッドに戻り横になっていると、だんだんお腹の痛みが強くなり、さっきよりも、もっとお腹がゴロゴログルグルしてきて、それが胃を圧迫して胃も痛くなり、吐き気もしてきたので、

“これはまずい・・・腸閉塞の症状かも”

と、もう一度急いでナースコールを押しました。

看護師:大丈夫ですか?

アリママ:さっきよりも、どんどん大丈夫じゃない感じになってきました。胃も圧迫される感じで痛くなってきて、吐き気も出てきました。

看護師:とりあえず吐き気止めを、筋肉注射で打ちます。腸閉塞まではいっていないとは思いますが、心配なので直ぐに当直の先生に連絡します。注射をしたら、車椅子で緊急でレントゲンを撮影しに行きましょう!!

アリママ:・・・わかりました・・・よろしくお願いします・・・

と、吐き気止めの筋肉注射を打たれ、(これがまた、かなり痛~い!)看護師さんに車椅子で他の階にある、レントゲン室に連れて行ってもらい、緊急で肺とお腹のレントゲンを撮りました。

レントゲンが終わり、車椅子で病棟に戻ると、当直の先生が来ていました。

当直の先生に、症状を詳しく説明してから、先生がお腹にガスが溜まっていないか指先でトントンと叩いたり、押してみたりしながら痛みの場所を確認していました。

当直医:左を中心にガスが溜まってるね~、レントゲンを見た感じも腸閉塞の一歩手前くらいの感じだね。このままだと、手遅れになったりして危険だから鼻からチューブを入れて、中の物を吸い上げましょう。鼻からチューブを入れて吸い上げると楽になりますよ。(看護師さんに)すぐに準備して!

アリママ:チューブですか?(よくわからないけれど)少しでも楽になるならお願いします。

私は何もわかっていなかった・・・。

当直医:(長くて太いチューブをシャキーンと持ちながら私の前に立ち)ではいきますよ。鼻からチューブを入れて、喉を通り胃に入っていくので、ゆっくり深呼吸しながら、チューブが喉まで来たらゆっくりゴクッ、ゴクッと飲み込んでください。

アリママ:チューブをゴクッ、ゴクッですか!?麻酔もなしに・・・?
(なんか怖い・・・でもそんな簡単に言うくらいだから、きっと簡単だよね?)わかりました。やってみます!

鼻からゆっくりチューブが入り、喉まで来たので、言われた通りゴクッ、ゴクッ・・・

って、出来るわけない!!!!!!!!!!

(ここからはちょっと汚ない話になるので、読みたい方だけであせる苦手な方はスルーしてください。)

喉をチューブで刺激され、

「オゲ~~~~~~~~!!!!!」

一気にすごい勢いで吐いてしまいました。刺激されたから、まだまだ吐き気は止まらず、二度目の

「オゲ~~~~~~~~!!!!!」


喉を直接チューブで刺激されたので、ちょっと吐くとかではなく、何度もオゲ~と胃の中にあったものすべてを、あまりに苦しくて号泣しながら吐いてしまいました。

当直医:吐いてちょっとスッキリしたかな?はい!もう一度ゆっくり深呼吸して~。チューブ入れますよ!

アリママ:吐いてちょっとスッキリ・・・はしましたけれど、吐いたからもうチューブ入れなくていいんじゃないですか!?本当に無理です!!いくら頑張ってもチューブが入る気がしません!!

当直医:手遅れになる前にチューブは念の為に入れておいたほうがいい!!
もう一度チャレンジしましょう。はい!ゆっくり深呼吸して、喉に来たらゴクッ、ゴクッですよ!それでは、入れますね!

こうして、チューブ二度目のチャレンジ!!

鼻を通って(ここまでは大丈夫)喉に降りて来たので、ゆっくりゴクッ、オゲ~、それでも頑張ってゴクッ。またまたオゲ~。もう一度頑張ってゴクッ

「オゲ~~~~~~~!!!!!」

チューブが喉から気管支をこすりすぎて、あまりの痛さと、刺激された吐き気で、号泣しながらまたまた吐きました。

アリママ:絶対無理です!!!(涙)(涙)(涙)
本気で、入る気がしません!!!
チューブをゴクッっと飲み込むなんて無理です!!!
チューブを入れないで、一晩様子を見させてください!!!

当直医:う~ん・・・じゃ、最後にもう一度だけチャレンジしてみようか?
もう一度だけ!!

アリママ:嫌だけれど、わかりました(涙)もう一度だけ頑張ってみて、それでも入らなかったらもう嫌です!!

最後にもう一度だけ、チャレンジしてみることに・・・

ゆっくり鼻からチューブを入れて、喉まで来たので、ゆっくりゴクッ、ゴクッ、オエッ、ゴクッ、オエッ、

当直医:いい感じですよ~!あと少しゆっくりゴクッ、ゴクッっとしてね~(チューブを、どんどん進めてきました)


さっきよりは少しだけ進んだ気がしたけれど、結局、ゴホッ、ゴホッ、オゲ~~~!!!オゲ~~~!!!


当直医:もう無理だ!!よし、やめよう!!!(チューブを途中で抜くことに)

結局、当直の先生はチューブを入れることを諦め、私は胃の中の物をすべて吐き切り、胃液まで吐いて、チューブで鼻と喉の粘膜が傷ついて、鼻からも喉からも出血して、あまりの痛さで声も枯れて出なくなりました。

ショックで、疲れ切った私は、看護師さんに車椅子で病室に運ばれ、ベッドに横になりました。

看護師:辛い思いさせてしまって、ごめんね。あれは本当に苦しいよね。私も看護師実習で、チューブを入れる練習で入れられたことがあるからわかるよ。お腹温めて今晩は様子を見ましょうね。腸閉塞の疑いがあるときは、絶飲食になります。今からまた絶飲食に戻ります。お水も飲まないでくださいね。かわりに、今からまた点滴で栄養を入れていきます。

アリママ:(掠れた声で)わかりました。せっかく昨日点滴が外れたのに、また逆戻り・・・一からですね・・・。
きっと退院も延期ですね・・・。

看護師:そうですね。朝になって、主治医の先生が来たら、今日のことをすべて報告するので、主治医の先生からの指示を待ってくださいね。でも慌てて退院してお家でこんなことになったら、もっと大変なので、完全に体調を戻してからの退院された方が安心ですよ。

アリママ:そうですね。退院が嬉しくて、きっと慌ててしまっていたのだと思います。まだお腹は痛むけれど、吐いて少しスッキリしたので、今日はこのまま休んでみます。ゆっくり治します・・・。ありがとうございます。

こうして、また点滴に逆戻り。

今日起きた出来事を、家族に簡単にメールで報告してから、私は痛みの中、疲れ切って眠りに着きました。

恐ろしすぎる腸閉塞。(の一歩手前?)

“こんな思い、二度としたくない・・・”


その8へつづく・・・



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