勉強は嫌いだったけど、男のことを勉強するのは好きだった

 

男がどんな女性を好むのか、真剣に考えた

 

好みはそれぞれ違うから、意中の男が好む女を演じるのが楽しかった

 

友樹は気が強くわがままな女が好きだ

 

私は毒舌で時には友樹が困るようなこともいう

 

一方でベッドの中では友樹に主導権を握らせ従順な女になる

 

そのギャップが友樹は好きだという

 

髙川さんはどんな女が好きだろうか

 

3年前初めて出会ったとき、私は高川さんのことを好きでもなんでもなかったからなにかを演じたりはしていなかった

 

愛想よく、礼儀正しく。

 

髙川さんには多分駆け引きはしない方がいい

 

べたべたくっついて、いっぱい話しかけて、そういうわかりやすい好きを好む人だと思う

 

わかっていても最近の私はそれができてない

 

前みたいに自分らしく接することができない

 

本当の私は飲み屋の通路ですれ違いざまに手首をつかんだり、不意に瞳をじっとみつめたり、

 

そういうことができる女なのに

 

年を取って少しづつ自信を無くしてるのかもしれない

 

昔のように恋を手に入れる自信がない、、、