言葉はいらない
たまたま、ユーチューブである少女とオオカミの動画を観たのでした。
李さんと言う少女がある日草原にスケッチに出かけた時、一匹の小さなオオカミの子と出会った。その可愛いオオカミの子の両親は密猟者に殺されてしまい、残された5匹の子供は生きるすべを失い、たった一匹だけ残されたのがこの小さなオオカミでした。
このままではこの子は死んでしまうと思い、李さんは家に連れて帰りグリムと名付けて育てることにした。
でもいつしか李さんは、この子をいつか野生として草原に返してあげなければいけないと思い、何度か草原に返す事を試みた。グリムを草原に連れて行くと、本能からとっさに走り出し、何処かに姿を消した。しかし、3匹のチベット犬に追われ、帰ってきてしまった。
そして今度はオオカミの群れを見つけ、グリムはその群れと一緒に去っていった。しかし、またもやグリムはケガをして足を引きずって帰って来てしまった。
グリムはいつも飼い主の李さんの事を思った。
危険予知能力の高いグリムは、天候の危険が迫っていると李さんの足を引っ張って、行ってはいけないと知らせようとする。しかし、李さんはその意味が分からず、結局雨に打たれ、持病が悪化し床に臥す様になってしまった。そんな時もグリムは常に李さんの事を心配し、自分が捕って来たウサギを土から掘り出し、李さんに食べる様に窓から投げ入れたりした。
ある時は、グリムが氷の上で足を滑らせ、危険を察知した為、李さんの足を引っ張って行ってはいけないと知らせていたけれど、またしてもその意味が分からずに李さんは氷の上で足を滑らせ捻挫して動けなくなってしまった。すると、グリムはどこかから馬を見つけ、李さんが乗れそうな馬を選び、自分より大きな馬のリードロープを必死で引っ張り、李さんの元までたどり着き、李さんを起き上がらせ、馬へと導いていった。
ある時は草原で李さん達が食糧難で困っていると、やはりグリムは何度もウサギを捕ってきて、穴に埋めて、李さん達に食べる様に促していた。
やっと何とかしてそんなグリムを野生に返そうとした矢先に今度は密猟者に追われ、無理矢理連れていかれようとし、ケガを負い傷つき、グリムは人間に近づいてはいけないという事を教えられた。
そしてとうとうある日、グリムはあるオオカミの群れと出会う。その時、グリムは今度こそ自分はもう李さんから離れ、自分は野生として草原に戻っていかなければならない時が来た事を察し、グリムの目からはかすかに涙が流れた。
そしてグリムはとうとう李さんの元から去っていった。
その10年後、李さんはグリムの群れを探しに草原に行き、やっとグリムに出会えた。グリムは立派に成長し、オオカミの王となっていた。妻もおり、妻との間に子供も数匹いたが、やはり密猟者に殺され、残されたのは一匹の娘のオオカミだけだった。
グリムは当然、李さんに気付き、李さんの事を見たが、決してもう李さんに走り寄ってくることはしなかった。グリムが大好きだったミルクキャンディーを置いておくと、グリムはそれを食べてくれた。しかし、決して李さんには近づかなかった。
でも、そんなグリムは、李さんの事を誰よりも愛した事を知っている。決して李さんには近づかないが、李さんの為にウサギを捕って土に埋め、これを食べる様にと促し、昔と同じように、李さんの為につくそうとして、遠くから李さんの事を見守っていた。
どんなに李さんのそばに駆け寄って行きたくても、もうグリムはオオカミの王として、群れの仲間に、人間には決して近づいてはいけないという模範を示さなければならなかった。そしてもう二度と李さんに近づくことは無かった。
グリムは幼い命を救われ、生きることを一杯教えてくれた李さんに身を持って恩を返そうとした。
そして、その李さんから受けた恩を、今度は自分の仲間に生きることを教えることで恩を返そうとしていた。
何も言葉はいらない。
この動画を観ているだけで、オオカミグリムが人間に本当に大切な事を、無言のうちに教えてくれている。
何て凄いことなのだろう。
人間よりも遥かにグリムは何かを知っている。
人間よりも遥かに尊いものを知っている。
私がこうしてご説明するよりも、動画を観て頂いたら、何も言葉はいらないのかもしれません。
宜しかったら是非観て下さい❤🐺
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