摂取できなくなった時のことを
考えたことがありますか?
●高齢になって、たくさん
食べられなくなった。
●認知症になって、食事を認識でず
食べたがらない。
●食べると誤嚥してしまい、
肺炎を繰り返すので経口摂取できない。
高齢になると段々と、
食事が摂れなくなっていきます。
一口に「口から食べられない」と言っても
実にさまざまな理由や背景があります。
一時的なものと
加齢により回復が見込めない場合
があります。
口から食べれなくなった時の選択肢として
どのようなものがあるのでしょうか?
ご紹介していきます。
多くの方がイメージされるのは
点滴ではないでしょうか?
点滴にも
末梢点滴と中心静脈栄養が
あります。
①末梢点滴
多くの方がイメージするような、
いわゆる「点滴」がこれにあたります。
血管が取りにくい方などは
皮膚の下に針先を入れる
皮下点滴というものもあります。
これも末梢点滴です。
この場合は、
入るのはほぼ水分のみ
ほとんど栄養は入りません。
栄養が入ってこないということは
血管内に水分をとどめておくことが
困難になってきます。
そうなると体がむくんできます。
そうなった時は、点滴は中止せざるを
得なくなる。
中止する方が、胸水や腹水がたまらないので
本人にとっては苦痛が少ないです。
②中心静脈栄養
中心静脈栄養は心臓に近い、
太い血管に点滴を取ります。
首の血管や鼠径のところから
太い血管にアプローチします。
細菌に感染しないように清潔操作が
必要になり、挿入後も細菌感染を
避けるために注意が必要となります。
末梢点滴と比較すると、
カロリーをたくさん入れることができます。
●食事をすると、むせてしまい
誤嚥し肺炎をしてしまう
●認知症で食べれない
こういう時には
消化管(腸管)は元気なので
胃ろうという選択肢があります。
④何もしない
「口から食事を摂れなくなれば、
そこで寿命と考えて何もしてほしくない」
という選択をされる方も
おられます。
それも選択肢のひとつです。
一方で多くのご家族は、
何もしない=可哀想と思う場合が
あります。
「いきなりもう点滴も何もしないというのは、
見殺しにするようで、見ていて辛い!
何かしてあげたい!」
「浮腫んだり苦しくなったりするまでは、
そんなに栄養がなくても、点滴をほしい。
浮腫んだら考えるから・・・」
このように仰る方もおられます。
また一方で、
「痛いこと、辛いことはかわいそう」
「中心静脈栄養とか胃ろうとか、
よくわからない」
「自分の生活だけでも大変なのに、
介護の負担はどうなるのだろう」
「とにかく、入院させてもらっとけば、
努めは果たしているような気がする。」
このように思われるご家族も
珍しくありません。
「大事なことを、私が決めていいのかしら?」
「人の生死に線引きをするようで、心苦しい。」
と思わわれるご家族もいます。
心が揺れ動いたり、
迷って当然なのです。