今、思い返せば。
こんな頭をしていた先生を生徒はどう思っていたんだろうか?
大学入学してからの2年間は
塾講師をちょいちょい、非常勤講師もちょいちょい
そして家庭教師を2年間していた。
6人の生徒を担当させてもらっていたけど
学年の関係や引越の関係やらで
結局、受験の面倒を最後までみれたのが
「こうしろう」だけだった。
こうしろうとの出逢いは2年前の冬。
彼は14歳で僕は20歳でした。
初めて会った時はどこかやる気のなさそうな雰囲気。
反抗期ってこともあってお母さんの受け答えに全く応じない。
今まで何人もの家庭教師に見てもらって来たが
こうしろうとは合わなくて続いたことがないと言われた。
けど、全く不安じゃなかった。
こうしろうを変えてあげれる自信があった。
なんでやろ。笑
教師が教え子にしてあげるべきことは
学問を教えることじゃないと思っていた。
「どんだけモチベーションを上げてあげれるか。」
浪人時に読んだみかみ先生の本を読んで、そう確信していた。
たかだか週2の2時間授業で成績が上がるとは思ってない。
大事なのは教師が家にこない間にどれだけ自学自習をさせてあげれるか。
「あの先生やから宿題がんばろう。」とか
「あの先生好きやからこの科目がんばろう。」とか
そう思ってもらえる家庭教師になりたかった。
僕の仕事は「こうしろうのやる気を上げてあげること」だった。
そういう面では京大・阪大の先生には絶対負けたくなかったし
何よりこうしろうの心をがっちり掴みたかった。
結論から言うと、
出逢ってから受験までの15か月間で
こうしろうとは最高の人間関係を築けて
ご両親も本人も納得の行く私立高校に進学できた。
最初は5科目で150点、苦手科目は英語だった彼が
最後の方では300点を超えて、クラス平均を超えた。
私立高校の特進クラスに進学して
高2の段階で1年間イギリスに留学することが決まっている。
be動詞も分からなかったこうしろうが。笑
●●●●●●●●●●
こうしろうとはすぐに仲良くなった。
最大の勝因は僕の「おなら」だと思う。笑
地元の友人も大学の友人も
僕の屁の凄さは知っていると思う。
1日に何百回もでる。(※においなし)
そんな僕がこうしろうの前でしない訳がない。
僕が屁をする度にこうしろうは爆笑。
からの窓を開けての換気。笑
下ネタや恋愛系のネタでどれだけ盛りあがったか。
こうしろうは僕みたいな真面目君とは違って
中々やんちゃだった。笑
いつも部停をくらっていた。
喧嘩で部停。
原付2ケツで部停。
でも、クラスの人気者ってゆう羨ましいキャラ。
彼女も学年で一番かわいいっていうところまで。笑
当時、僕のダンスサークルの友人の間で
「まんぬるだ」というハングル語が流行った。
調子に乗った僕は、こうしろうにこう言った。
「こうちゃん、中学でもまんぬるだ流行らせといて~」
数日後。
「先生、まんぬるだ流行らせといたで~!」
そう言って画像も一緒に届いた。
なんと、今月のクラス目標になっていた。笑
まんぬるだが。笑
やんちゃやけど人気者で影響力のある
そんなこうしろうに、僕自身がどんどん惹かれて行った。
俗に言う「中2病」とはかけ離れたこうしろう。
めっちゃ謙虚で肝座ってて、落ち着いてる。
イキり散らそうとする僕より全然大人だ。笑
喧嘩をした理由を聞いても
こうしろうはいつも「守る」ために喧嘩していた。
それが全く嘘にも聞こえない。
そんなこうしろうが好きだった。
こうしろうのママはいつもご飯を食べさせてくれた。
お父さんは仕事のため帰宅が遅くなるので
いつもこうしろうと僕と
2人の妹、さっちゃんとえりちゃんと
4人でTVを見ながらご飯を頂いた。
TVに映っていた当時旬だったお笑い芸人を僕は全く知らなくて
妹達にいつもいじり倒された。笑
佐藤健も知らないとバレた時のブーイングは凄かった。笑
そんなこうしろう家族を僕は本当に好きだった。
こうしろうは必死に勉強してくれた。
英語の音読も暗記できるまでしてくれた。
僕はこうしろうのために単語カードを作りまくった。
ルーズリーフ何十枚分もポイントをまとめた。
(ヘルメットはノーコメントで。)
こうしろうが英検3級に挑戦するってなった時
それなら俺もということで英検2級に挑戦した。
結果的に一緒に合格できた。
モチベーションを上げてあげるってことに関して
僕が勉強に励む姿を側でみてもらうことは
1つの大きな要因になったと思うし
もう1つ、特に意識していたのが
僕の高校生活・大学生活のリアルを話してあげることだった。
包み隠さずいっぱい話した。
大学生活の自由さと
こんな僕でも同志社に入れた
そのことを伝えたかった。
こうしろうは
「早く大学生になりたいっす!
そのためにやっぱある程度の高校に進みたいです!」
いつもそう言ってくれた。
僕が色んなリアルを話したことがきっかけで
少なからずそう思ってもらえるお手伝いができたのであれば
本当に嬉しい。
僕には同志社なんて無理ですって言う彼だが
1年間のイギリスでの留学経験があれば
早慶上智、あるいは
国際基督教大学、俗に言うICU。
そんなエリート大学に難なく進学できると思う。
将来、色んな意味でこうしろうに勝てる気がしない。
けど、それが何だか嬉しい。
そんなこうしろうが僕を慕ってくれるのが嬉しい。
2時間全く話さずお互い集中したこともあった。
2時間全く話さずお互い爆睡したこともあった。笑
授業日以外でもファミレスで一緒に勉強したこともあった。
ママに頼まれて泊まり込みで数学をしたこともあった。
近くのコンビニで放課後のこうしろうと待ち合わせして
中学の友達を紹介してもらうこともあった。
僕の枕のこの部分、彼女の髪の匂いするんですよ
って、嬉しそうに言うこうしろうがほんとかわいい。
僕が作った単語カードもプリントも
いつも引き出しに大切にしまってくれていた
こうしろうが好き。
知らぬ間に僕のプリクラを定規に貼ってくれていた
こうしろうが好き。
受験当日、
こうしろうが受験する京都市内の高校まで
早起きしてお守りを渡しに行った。
周りには大手塾の旗をもった先生達がたくさんいた。
電話すると下まで降りてくれた、こうしろう。
周りにいたたくさんの先生達と生徒達。
こうしろうと僕。
周りに負けないくらいの僕らなりの絆が深めれたのであれば嬉しい。
今でもあん時のお守りは持ってくれてるんかな。
自慢の教え子。
こうしろう。
心の底から愛してる。
「先生のおかげで高校受験合格できました。」
その言葉を僕は誇りに思っていいでしょうか?
出逢えたこと。
それが運命かは分からなくても
嬉しいことに変わりはない。
よね?
「先生のおかげで」
そのたった一言で
僕は僕を好きになれる。
ありがとう。
こうちゃんの将来が本当に楽しみです。
なんでこんなブログを書いたか。
月曜日。
1年ぶりに偶々、偶然、
愛するこうしろうと再会しちゃったんです。
続く。
同志社大学
文化情報学部
3回生 入口瞬
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