人平不語 水平不流
「ひとたいらかなればかたらず みずたいらかなればながれず」


災害が起こると、多くの人が不安や苦しみを感じる。そして、それを誰かと話し合い、共有したくなる。同じ苦しみを抱える人間同士の対話が生まれる。それが、友情や絆に発展することも多い。「水」は、心理学的に「無意識」「感情」を象徴すると言われている。何事もない、平和なときには流れない水が、トラブルや災難など、一見ネガティブな出来事によって、人の心から心へ流れはじめる。利害関係以外のもので人と人とを結びつけるのが、この「水」であり、「感情」だ。

自分の損得を度外視しても誰かに何かしてあげたい、というあたたかな思いは、感情による結びつきから生まれる。「予期しない出来事」をただ忌避し嫌悪する人も多いが、予期せぬ出来事の中にしか生まれない愛や絆もあるのだ。

「禅語」石井ゆかりさん著 ピエブックス より

今回の大震災でこのことがよくわかりました。世界がつながる一体感を知り、涙が溢れるのは私だけでしょうか。


写真は、熊本・小国 鍋ヶ滝です。

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