食物アレルギーと卒業制作 | アレルギーっ子と双子といっしょ

アレルギーっ子と双子といっしょ

東京都から岡山県に移住し、重度の食物アレルギーを持つ子と双子の3人の男子を育てる母のブログです.

アナフィラキシーショックを起こす

重度の食物アレルギーの高3長男。

 

現在、デザイン系の高校に通っており、

卒業制作で食物アレルギーを

伝える為のポスターを

5枚製作していますカラーパレット

 

今日はその最終プレゼンテーションがあり、

高校に見に行ってきました照れ

 

まだ生徒達みんな未完成でしたが、

出来ているところまでを

発表していました。

 

長男がテーマを食物アレルギーに

するのは知っていたのですが、

どの部分を、どのように表現するのか

全く私は知らなかったので、

今回のプレゼンで初めて

長男の食物アレルギーに対しての

気持を知る事となりました。

 

今、出来上がっている絵は3枚。

それぞれに黒いカラスが描かれ、

カラスを自分に見立て

表現をしていました。

 

絵自体はとても繊細で

細かい部分まで丁寧に描かれ

上手なのですが、

独創的で、全体的に暗く、

ダークなイメージだったので、

食物アレルギーを知ってもらう

ポスターにしてはどうなんだろう・・・

と、思ったのですが、

説明を聞いて深いなと・・・真顔

 

1枚目は自分である黒いカラスが

重い鎖を首からぶら下げ、

引きずりながら歩いている様子

が描かれていました。

 

重い鎖こそが食物アレルギーで、

自分は見た目にはわからないけど、

常に食物アレルギーというものに

縛られている、背負っていると。

 

2枚目はひとかじりしたリンゴが

転がっており、そのリンゴの傍で

手で首を絞められ苦しい表情を

しているカラスがいる絵。

 

これはアナフィラキシーショックを

表現したもので、一口食べただけでも

呼吸が苦しくなってしまう様子だそうです。

本人にしかわからない苦しさと恐怖ですよね滝汗

 

これを見た時に、何とも言葉では

言い表せない感情が私の中に

込み上げ、涙が出そうでしたえーん

 

3枚目は、自分である黒いカラスは

籠の中におり、出たいのに出られず、

閉じ込められ、周りには

白いカラス達が黒いカラスを

横目に離れていく様子が

描かれていました。

 

これは小学校5年生の時に

転校をし、その時に

「アレルギーがうつる」

と一部の子から

いじめられた時の事だそうです。

 

転校前の小学校ではいじめはありませんでした。

転校前の小学校の様子はコチラ

食物アギレルーっ子の小学校入学②

小学校での食物アレルギー対応②

 

東日本大震災をキッカケに

岡山へ細かな準備もなく

慌ただしく転居し、

更には小5の2学期という

微妙な時期で、上手くクラスに

馴染むことが出来なかったようでした。

 

私の方も全く知らない土地に

重度の食物アレルギーの長男、

当時3歳だった双子を連れて

母子だけの生活だったので、

余裕がなく、長男が度々

「東京に帰りたい」

と口にしていたのですが、

正直、フォローが行き届いていませんでしたえーん

 

「アレルギーがうつる」

と言われていた事は

今回の卒業制作がキッカケで

初めて知りましたポーン

 

クラスは10人の小規模でしたから、

すぐに担任が気が付き対応をして、

収まったとの事で、

その後は大丈夫だったようですが、

やはり、とても辛い経験だったと思いますショボーン

 

私が日々いっぱいいっぱいだったので、

言えなかったのかな・・・ぐすん

 

長男が「なぜアレルギーがうつる」と

いじめられたかを自分なりに

考えて気が付いたのは、

アレルギーについて

「知らない」からだと。

 

だから、みんなにアレルギーの事を

知ってもらいたいと言っていました。

 

後の絵は、まだ未完成でした。

 

親として食物アレルギーに対して、

なるべく引け目や恐怖心を

与えない様に気を付けてきたつもりでしたが、

本人の中には苦しみがあったこと

がわかりました。

 

正直、長男と食物アレルギーであること

について深く話をしたことがなく、

毎日の生活の一部で、

アナフィラキシーショックを防ぐ事が

私の一番大事な役割で、

食物アレルギー当事者の長男の言う

闇の部分について

わかっていなかったと感じました。

 

これから文字入れがあり、

メッセージが入ることで、

より、深く長男の気持ちを知る

ことになるのでしょう。

 

残りの未完成の2枚の中に

辛さや苦しみ以外の

何か明るいものがあったら・・・

と願う母ですが、

自分のどんな感情も正直に

絵に表現して欲しいとも思いますおねがい

 

独創的でマイワールドな長男なので、

みんなが長男の絵を見て、

食物アレルギーをこの絵から

理解してもらえるかわかりませんが、

私にはこの絵から

長男の食物アレルギーに対する

叫びというか、上手く言葉には

出来ないのですが、

感情を感じ取ることが

出来たような気がしました。

 

食物アレルギー当事者の

恐怖や悲しみ、苦しみの

ほんの一部、

本当に僅かな部分を

共有というか、

分かろうとした自分がいました。

 

私がこのように感じたのは

一緒に生活を共にして、

目の前で食物アレルギーを

見ているからでしょうか・・・はてなマーク

 

完成したら是非、多くの人に

見てもらい感想を聞いてみたいですニコ

 

決して、普段から長男は

食物アレルギーであることで

凹んで生活しているわけではなく、

むしろ気にしてないくらいの勢いで

生活していたので、逆に今日ビックリしたくらいでポーン

 

食物アレルギーを表現するのに、

あえて闇な部分を出したのだと思います。

 

なんか上手く言葉にして

表現できずに申し訳ありませんショック

 

いずれ完成品を

長男の許可をもらって

ここにアップできたらと思います爆  笑