英語では、発言者である「私」は

常に「今ここ」にいます。

 

その視点だけが、未来へ行ったり、
過去へさかのぼったり、

あるいは、現在にとどまります。

今現在の視点にとどまったままで
「これからこと」を表現するのには、
「未来のことを想像できる」will を

使うことができます。

ですから「彼はアメリカへ行くと思う」との
発言は、will を使い、こう英訳できるでしょう。

I think he will go to America.



 

今度は「今ここにいる」私の視点を
過去の時点である「考えたとき」へと動かし
その過去の基準点から見て「これからのこと」
であれば、will の過去形 would が使えます。

I think he will go to America.
発言者の視点を現在から過去へずらすと、
I thought he would go to America. となります。

これが、いわゆる時制の一致の would です。

いわゆる仮定法過去でも

「今ここにいる」私が
仮の状況を想定するために、

出来事が発生する以前の

過去の時間へと視点をずらします。

If I were in your position,

I would feel the same way.


もし私があなたの立場だったら、

同じように感じると想うよ

発言者である私は「今ここ」にいます。

「私」は、現実の世界では、聞き手の
現在の状況に置かれていません。

聞き手の現在の状況に置かれるには、
その現実のことが発生する以前の時まで
時間を巻き戻し、聞き手の状況に
自分の身を置く必要があります。

そんなこと、現実の世界では不可能なのですが、
頭の中では、時間を巻き戻し、自分の身を
相手の状況へと置くことができます。

時間を巻き戻し、自分の身を

相手が置かれている状況の中へと

置くことができたならと

頭の中で視点を過去へとずらします。

If I were in your position

そして、発言者は、さかのぼった過去に視点を
おいて、そこから「これからおきること」を
would を使って、I would feel the same way
「同じように感じると想うよ」と表現しています。

If I were in your position,

I would feel the same way.

上の英文は、
いわゆる仮定法過去の文になりますが、
「これから起きること」を would を使って
表現するのは、仮定法過去完了の文でも同じです。

If I were in your position,

I would feel the same way.
 

もし私があなたの立場だったら、

同じように感じると想うよ

この文を「(あのとき)もし私があなたの立場だったなら
同じように感じていたと想うよ」と更に過去へと
さかのぼるなら、英語ではこう表現します。

If I had been in your position, 

I would have felt the same way.

「今ここにいる」私の視点を、
基準となる過去の時点へとずらし、
その過去の時点を基準として
「これから起きること」を

would を使って表現します。

過去のある時点から「これからのこと」を
表現するとき、時制の一致であれ、仮定法であれ、
would を使って表現する、ということが分かります。

I think he will go to America.
「今ここにいる」私の視点を
「考えていた」過去へずらし
その過去から表現すると
I thought he would go to America.

不可能な話だけど、もし
「私があなたの立場になれるような」時まで
時間を過去の方へずらして仮の話をするのなら、
「あなたと同じように感じると想うよ」
 

If I were in your position,

I would feel the same way.

「(あのとき)もし私があなたの立場だったなら
同じように感じていたと想うよ」と更にひとつ前の
過去へとさかのぼると、英語ではこう言えます。


If I had been in your position,

I would have felt the same way.

「今ここにいる」発言者の視点を

過去の時間へ移動させ、
「これからのこと」を

would を使って表現しています。

いわゆる時制の一致の文も仮定法の文も

would が使われるのは、

視点が過去の基準となる時間へ移動し、

「これからのこと」を表現する時に

使われていることを考えると、

時制の一致で使われる would も

仮定法の文で使われる would も

同じ would ですね。

 

 

P.S. 時間の形式に関する一覧表です。
https://drive.google.com/file/d/188JvaCN2CwGnVNM25VZ4UcnD_c2F5lz7/view?usp=drive_link

英語の時制に関する知識は、一生使える知識です。
ぜひ手に入れてくださいね。

 

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