この現実の世界には

「現在」「過去」「未来」があります

 

英語では
「現在」は動詞の「現在形」で表現し
「過去」は動詞の「過去形」で表現します

「未来」については
英語には動詞の未来形がないので、
色々な方法で表現しますが
最初に教わるのが、助動詞「will」を
使った「未来」表現になると思います

「ラーメンを食べる:to eat ramen」を
「現在」「過去」「未来」で表現してみましょう
eat は、eat, ate, eaten と活用します

(現在)He eats ramen.
(過去)He ate ramen.
(未来)He will eat ramen.

He eats ramen.
どれくらいの頻度かわからないけど
彼は「普段ラーメンを食べる」人ですね

He ate ramen.
過去を表す言葉(yesterday など)がないので
いつ食べたかはわかりませんが

彼は「過去ラーメンを食べた」ということですね

He will eat ramen.
彼がラーメンを食べるのは
事実としてはまだ確定していないのですが
これから「ラーメンを食べるだろう」と
これからのこと(未来)を表現しています

(現在)He eats ramen.
(過去)He ate ramen.
この2つの文は、
事実として表現されています

(未来)He will eat ramen.

この He will eat ramen. だけは
事実として確定していなけど
「現実の世界でこれから起だろう」と
確信を持って発言されています

He will eat ramen. の will を
will の過去形 would へ変えると
「現実世界」から頭の中の世界
「仮想世界」の表現へと一変します

(現実世界での話)
He will ramen.
(これから)彼はラーメンを食べるだろう

(仮想世界での話)
He would eat ramen.
(もし彼だったら)ラーメンを食べると想う

*****************
「おもう」を「想う」と表記したのは
「想像している」ことを表現したくて
「想う」としました。
*****************

will だと現実世界での話に
なってしまいます


will の過去形 would だと
仮の世界での話になります

どうして過去形 would を使うのだろう?

英語の動詞には
「現在形」と「過去形」しかありません

「現在形」は
現在の現実世界を表すのに
もうすでに使われているので
現在とは違う 仮の世界を
表現するためには
残っている「過去形」を
使うしかありませんね

日本語でも「もし○○だったら」と
時間軸を過去へとずらすので
仮の世界のことを表現するのに
「過去形」を使うのは

発生した事実よりも前に

時間を巻き戻す必要があるとの発想は
日英共通だと言えそうです

「過去のこと」と「頭の中で考えていること」を
過去形で表現するのは「現在のことではない」との
共通項があるように思えます

(現実世界でのこれからの話)
He will ramen(ラーメンを食べるだろう)

(仮想世界での話:もし彼だったら)
He would eat ramen(ラーメンを食べると想う)

(現実世界での話:現在を基準点にして)
He will eat ramen(ラーメンを食べるだろう)

(現実世界での話:未来を基準点にして)
He will have eaten ramen.
(ラーメンを食べ終わっているだろう)

(現実世界での話:未来を基準点にして)
He will have been eating ramen.
(ラーメンを食べ続けているだろう)

上の3つの文は will を使うことで
全て現実世界で起こることとして

記述しています

will の過去形 would を使うと
一気に「頭の中でのこと」
「仮想世界のこと」になります

(現在の事実とは違うことを頭の中で考える)
He would eat ramen.
(現実には彼ではないが)
(もし)彼なら ラーメンを食べると想う

(過去の事実とは違うことを考えている)
He would have eaten ramen.
(彼ではなかったが)
(もし)彼だったら ラーメンを食べたと想う

He would have eaten ramen.
(もし)彼だったら ラーメンを食べたと想う
「過去の事実ではないことを想像」しています

「過去の事実に反すること」を
英語で表現するには
頭の中で考えている事なので
仮想であることを表す would を
最初に使います

そして
完了していることを表現するには
完了形「have + 過去分詞」を使います

would で「頭の中で考えていること」だと宣言
完了形の形式「have + 過去分詞」で
「もうすでに完了したこと」を説明

「もうすでに完了した過去に関して
頭の中で考えていること」つまり
過去の事実に反することを表現する形式が
「would + have + 過去分詞」になります

He would have eaten ramen.
(もし)彼だったら ラーメンを食べたと想う

「would + 完了進行形」の形を使うと
「過去の継続していた事実とは違うこと」が
表現できます


He would have been eating ramen.
(もし彼だったら)ラーメンを食べていたと想う

will も would も
「事実としては起きていないこと」を
記述しています

will と would の違いは
will は「現実世界で起きるだろう」と確信しています

would は
「頭の世界で考えていること」を記述しています

「would + 動詞の原形」であれば
「現在の事実に反すること」について記述し
「would + 完了形」であれば
「過去の事実に反すること」について
記述することになります

現実の世界で「間違いなくそうだろう」と
確信を持っている時には will を使い
頭の中で想像している時には would を使う
ということになります

will とwould を比べてみましょう!


(ポーズ)のところで「現実世界」のことか
「仮想世界」のことかを考えてみてください

(確信を持って)彼は壁を破壊するだろう
He will(ポーズ)break the wall.

(もし)彼なら壁を破壊すると想う
He would(ポーズ)break the wall.

(確信を持って)完了しているだろう・何を?(壁の破壊完了)
He will have(ポーズ)broken the wall.

(もし)彼だったら○○したと想う・何を?(壁の破壊完了)
He would have(ポーズ)broken the wall.

(確信を持って)未来のある時点まで続けているだろう
He will have been(ポーズ)breaking the wall.

(もし)彼だったら過去のある時点まで続けていたと想う
He would have been(ポーズ)breaking the wall.

今回お伝えしたいことは
will だと 現実世界での話に
なってしまいますが
will の過去形 would だと
仮想世界での話になることがある
ということです

「would だと仮想世界での話になることが
ある」と書いたのは 過去の時点における
未来のことを would で

表現することがあるからです

今度 would に遭遇したら

どちらかを見極めてください

would を will に変えたら
どのように意味が変わるか確認すると
楽しめると思います

ひとつ例をあげます

I will eat ramen.
「僕はラーメンにする」
このあと

僕はラーメンを注文して食べるでしょう

I would eat ramen.
(もし)「僕だったらラーメンにする」なので
ラーメンを食べることないだろうと思います

今回は「現実世界の will」と
「仮想世界のwould」について
お伝えしました

読んでいただき、ありがとうございました。

時間の形式に関する一覧表はこちらでも見ることができます。
https://drive.google.com/file/d/188JvaCN2CwGnVNM25VZ4UcnD_c2F5lz7/view?usp=drive_link

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