正面の屋根(シングル葺き)が高い「コテージ」です…
そのせいで左右対称の一階部分は低く秘密っぽく見えます…
多分裏側の屋根にはドーマーがあるかもしれません…
絵が下手ですが、壁と煙突は同色一色で塗って、正面のドアだけが黄色、窓は白のトリミングです…
これも正面からの見がかりを計算したオシャレで美しいたたずまいです…
先回ブログの換気扇つながりです…通読していただけるといっそう解りやすいんですが…
と、思います…これはあくまで僕の考えですが…
どの設計者も電気工事の業者も部屋割りの段階から、ほとんど観念的に、あるいは当たり前のように換気扇を取り付けます…こればっかりはあなたも納得、いや合意します…
けれどもその換気扇が回る=可動することで、どういう風に空気が動くのかを想像はしていません…いわば空気の動線みたいなものですが…いざ可動すると、思ったほど空気が動かなかったり、スキマ風で寒かったり、可動音がだんだんとうるさくなったり…いろいろと不具合があるのもこの換気扇です…
当然ですがトイレの悪臭を除去することやキッチンの湯気、あるいは匂いを放出したりするのも、換気扇の仕事です…もちろん、お部屋の空気を入れ替えて悪臭、タバコやエアゾールなど揮発性のガスや匂いを放出するところも同じです…
つまり、換気扇はあなたの家のため息のように、ある時は声高にそしてある時は秘めやかに呼吸をしているわけです…
正しい換気は「家」にも「家族」にも大切です…!
「快適さ」を支えます…
部屋の空気には容量があります…換気扇はその空気の量=容量を機械的に排出します…そのため隙間風は足りなくなった空気を補充する隙間を換気扇が見つけたことです…音が大きくなるのはプロペラがその足りなくなった空気をなおも吸い出そうとする風切り音=悲鳴です…程度にもよりますが、運転時間や換気扇の大きさがその部屋には合ってないということです…
最近の家族の個室化は同時に、その部屋で行われている個人的な作業をも見にくくしていますが…
親は匂いを嗅ぎとれません…ましてドラッグなどは嗅いだこともないからムリです…
例えば絵画に使うフィキサティーフ=定着液や化学のり、消臭剤や芳香剤、香水など揮発性の高いものを頻繁に使っているとしたら…そのガスは締め切った部屋内に充満します…
そのほとんどは引火性が高く火器=ストーブなど火を扱うところの周辺では禁止をされています…
それでもその鉄則に従わない子供たち…いや、その仕組みすら理解をしない親たち…
思い出してください…過剰に集めすぎた消臭ボンベを閉め切った、それも自分たちが寒いからと湯沸かし器の前で放出して爆発、その結果が甚大な被害になった札幌の不動産屋のことを…!
消臭剤で匂いを消す…こんな簡単な作業に借り手はン万円も取られています…借り手はいつだって「不利益」です…
そんな彼らが見つけた「いい部屋」って…? でも忘れっぽいあなたも悪い!
そもそもボンベはその内外の温度差で気化します…だから放出時にはノズルの温度は下がり、手は冷たく感じます…気化熱の原理です…言い換えれば、こんなことも知らないほとんどの人があなたの「家」を作っているかもしれないのです…
怖いことに、空中に放出されてまだ浮遊=残存する揮発性のガスを、そこにいる人間が吸い込みます…
ホームセンターが発達して、同時に人々の清潔志向も高まり消臭剤や芳香剤、いい匂いのするものが手軽に手に入ります…これを持ち帰ってさっそくシュッシュッ…家中だけでなく、人にも家具にも洋服にも寝具にもペットにもかけます…
おかげで「家」中いい匂いですが、含まれていたガス=エアゾールは飛散したまま…
ただ消えるのを待つだけです…その間も生き物は呼吸をします…
しかし、いい匂いの大半は機械的に合成されたもの…けっして自然のものではありません…!
人間やペットは基本的に鼻呼吸だから、ガスは心臓の奥まで吸い込まれています…!
換気扇は時に凶暴です…!
使い方を子供の頃から学ぶ必要があります…これを教えるのは親の責任です…
最近の「家」は暖房対策などで密閉度が上がり、外気と通気するのは機械的な換気扇だけになったようです…あるいは加湿装置、エアコンなど室内空気だけを浄化させるかのように循環させるだけのものもあります…
まるで「家」はあなたたちの心臓を排ガスや汚れた空気から守る「健康の砦」のようです…
人間=家族は自然の空気とは? 「家」ではたまに窓を開け放つような自然換気をしないようです…すぐに誰かが「寒い!」と言い「閉めておけ!」と叫びます…どうか、あなたやご家族の体の中の「自然」を「家」の中でも見つけるようにしてください…ついでですが、子供の体温は大人よりも高めです…! 「鉄は熱いうちに打て」もやがて「雀100まで踊り忘れず」になります…
人間は「家」に守られて自然=環境からどんどん遠ざかるようです…「家」もまた砦のように社会から「守る」=「拒否」するかのように作られます…どうやら人間はどんどん自然から離れるようです…カラダの中の自然も失われます…
では自然換気が絶対なのかと言えば、そうも言い切れません…
自然の空気の中には、代表格の排ガスや都市の排出するいろいろなガス、それらの複合されたものなど人体に悪影響を与えるものもたくさん含まれています…実際これらを「生存」の悪として隔離している医療機関があり、それで「生命」が守られている人がいます…
それでも僕たちが呼吸をしている元の空気には、人間が必要としてきた「何か」があります…
近年アフリカの川辺で小さな骨格が見つかりました…
この骨の主は「女性」で「ルーシー」と名付けられます…彼女から全ての「ヒト」の物語が始まります…!
その僕たちの母「ルーシー」が吸った空気の中の「何か」…その「何か」に僕たちの身体も「呼応」します…
二つが呼び合います…でも今その一方を僕たちは利便性を優先して「失おう」としています…
できるだけ自然な換気することは、「呼応」する人間力を呼び起こし、この自然のままの空気を子供たちの世代「未来」につなぎたいからです…僕たちが母「ルーシー」とかわした「約束」です…!
この換気扇の設置には決められた流量計算がありますが、どうやら換気の重要性の割には、あまり重大に考えていないのが設計の現場です…
これも本当は「換気(できま)せん」なんてダジャレを言っている場合じゃありませんよ…!
男・女ともに、ひとり親方がもっと増えてくれるとイイのですが…
そして日本だけじゃなく世界を知ってください…建築で世界が見えます…
そのためにも仲間と情報を共有してください…