こんにちは

 

「マイホーム計画」で忘れがちなこと…それは「時間軸」という考えの欠落です…

つまり「マイホーム計画」には「時間軸」がありません…「時間軸」というのは「家」のローンだけではなく…あなたや家族の 「これから」も考えることです…「住宅ローン」は最長で35年にもなりますが!…そのことはあなたの頭の中にはあまり考えがないようです…もちろん、メーカーや現場、設計士にもなく…あるのは新築どきの綺麗で、あなたを喜ばせる夢のようなことばかり…あとは「利益=もうけ」のことばかりで頭はいっぱいです…

 

 そもそも、施工に立ち会う「現場監督」をあなたは信じているようですね?…実は彼らこそあなたのこれからの「生活=暮らしの時間軸」という考えが徹底的にないのですが…

 

 「家」は手に入れた翌日から「中古」になります…

その時から家を構成している各部材は劣化を始めると考えてください…同時にあなたの「年寄り化」も進みます…すぐに二階への階段も上れなくなります…手すりも必要になります…暑さ寒さにも敏感になります…気にも留めなかったちょっとした動線も気になります…あなたが思うより早く階段が「怪談」になります…

  

 この責任はあなたにもあるのですが…無理もありません、若くて新築だということに夢中になってしまっているからです…若いから階段もスイスイ、開けとけ、締めとけなんてことにも無縁です…もっぱら関心は我が子のことばかり…まして父親は大変です!

 

 そうこうするうちにあなたが年取るように、子供の成長もまた早いものです…簡単なことですが、靴のサイズはどんどんと大きくなり…特に男の子は…あっという間に玄関先は彼らの靴に占領されて手狭になり、収納だってこれ以上拡げられません…あなた自身も本や趣味のモノで、家中にモノが溢れかえるのにそんなに時間は要りません…その上、あなたや伴侶がモノを溜め込みやすかったら、どうします?…

 なんでもかんでも捨てる人はモノについての思い出はなくなるし、溜め込んだら散らかるばかりだし…

 

 さらに家や家族の成長に合わせていろんな種類の税金や保険、不幸なことに入院費や家の修繕費など、経済的な負担もかかってきます…

 

 つまり「家」を建てた時から家族は「膨張」し、反対に「家」は小さくなってゆくということです…

 

 新築どきにはあれこれと導入した機器も、やがては交換の時期が来るし、毎月かかる費用だってバカになりません…これが全部「家」にかかる費用というわけです… 

 

 「家」はどんなに考えをまとめたつもりでも、イザ出来上がってみるとあちこちに不満も残ります…

つまり100%満足な家なんて存在しません…住みながら、家族の増減に合わせてあちこちが出っ張り、やがて家族の形に合うようになっていくものです…それでも将来に備えた「時間軸」をあなたも見つけられます…次回から幾つかの例をあげてゆくつもりです…

 

 「家」を建て家族を創ることは素晴しいことです…みんながこの大変な作業をやっています…

何よりもまだ時間はあります…ゆっくりと考えた「マイホーム計画」を立ててください…そんなお助けになればと願っています…

 

 「暮らし方」のスタイルや、「家」を取り巻く建築的な考察もこの時間に学んでください…必ず役に立つはずです…あなたの耳はダンボの耳…知識をエンジンにして、自由に飛び回ってください…

 

 ありがとう

 建築なんて難しくありません!…ね、ご同輩!