『春宵のシルエット』by KAGAYAさん↓
いよいよ明日7日は、東京都知事選です。
都民のみなさま、投票に行く前にこちらの記事を読んでおいて下さい。
第二の『森友事件』!
神宮外苑、築地市場跡地、五輪選手村を改修した「晴海フラッグ」。
東京都内で進められるこれら三つの「巨額再開発事業」を、同じ企業が主導している事実をご存じだろうか。
都庁OB14人の天下りを受け入れる三井不動産グループと都の、「癒着の構図」とは――。
「週刊新潮」7月4日号では、小池百合子都知事がついぞメスを入れられなかった都の「暗部」、都庁OBの外郭団体への天下りの実態について詳報した。
小池氏に尽くして出世すれば「東京地下鉄株式会社」(東京メトロ)社長などの天下り先が用意され、1500万円以上の年収が保障される。
庶民感覚からかけ離れた「天下り天国」。
それと同等、いやそれ以上に闇が深いのが、民間企業への天下りである。
6月16日、そんな見出しで都庁OBの三井不動産グループ2社への天下りについて報じたのは「しんぶん赤旗」だ。
記事によると都市整備局元局長や同局元参事ら12人が三井不動産に、同局元所長ら2人が三井不動産レジデンシャルに天下っていたという。
同社グループへの天下りが特に問題視されるのは、都の大型再開発事業を同社が複数主導しているからである。
具体的には、神宮外苑、築地市場跡地、東京五輪・パラの選手村を改修した「晴海フラッグ」の三つだ。
まずは神宮外苑。
ここで進められている「神宮外苑地区まちづくり」の事業者は三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター(JSC)、伊藤忠商事の4社である。
老朽化が進む神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替えた上でそれぞれ建て直し、新しい神宮球場の近くに三井不動産や伊藤忠商事が超高層ビルを建てる――というのが再開発計画の中身だ。
元都庁幹部の澤章氏はこう語る。
「明治神宮外苑は都市公園で風致地区でもあるので元々、いろいろな規制がかかっています。
その規制をかけているのが、都の都市整備局です。
そこが神宮外苑の規制を取っ払う手続きをして、容積率をバーンと上げて、三井不動産などが高層ビルを建てて儲けられるようにお膳立てをしてきたわけです。」
2022年8月には、再開発で建て替えられる新秩父宮ラグビー場を整備、運営する事業者を選ぶ一般競争入札が行われている。
入札に臨んだのは以下の三つの企業グループだ。
「楽天、清水建設、TBS」「鹿島建設、三井不動産、東京ドーム」「三菱地所、大成建設、電通」。
選ばれたのは、「鹿島建設、三井不動産、東京ドーム」のグループだった。
入札価格は清水建設のグループが約226億円、三菱地所のグループが約358億円だったのに対し、三井不動産のグループは1桁少ない約82億円だった。
この再開発の問題点を都議会で追及してきた日本共産党の原田あきら都議が言う。
「そもそも神宮外苑の再開発は、三井不動産が主導している事業です。
その企業が、新ラグビー場の整備事業を破格の安値で落札していく。これほど怪しい話はありません」
出来レース。
そう批判する声が聞こえてくるのも無理からぬことだが、やはり同様のささやき声が聞こえてくるのが、築地市場跡地の再開発事業「築地地区まちづくり事業」である。
築地市場跡地の再開発事業を担う事業者が発表されたのは今年4月19日。
三井不動産を代表とし、読売新聞も名を連ねるグループと、アニメやゲーム中心の開発を掲げたグループが応募し、三井不動産のグループが選ばれた。
「三井不動産のグループは計11社で構成されており、鹿島建設、大成建設、清水建設、竹中工務店などのゼネコンだけではなく、トヨタ自動車まで名を連ねている。
これに対抗できる企業グループを構成するのはほとんど不可能。
そうしたこともあり、出来レースだという声が上がっているのです。」
全国市民オンブズマン連絡会議幹事の清水勉弁護士はこう語る。
「三井不動産は都庁OBを利用して都政をコントロールしようとしていると考えるのが当然ですし、癒着の疑念も生じます。
都庁が『再就職だ』と言ってみても、何ら天下りの否定にはなっていません。
この再就職にフリガナをふれば『あまくだり』ですよ」
先の原田都議が憤る。
「三井不動産にとって都合の良い地区計画を都が作り、三井不動産が落札していくように見えますね。
東京都はすごい勢いで土地や財産を三井不動産に差し出しているようなものです。」
さらに「晴海フラッグ」再開発を巡っては、都有地を近隣基準地価の9割引きという、不当に安い価格で三井不動産などのデベロッパー11社に投げ売りしてしまった問題も――。
<転載終わり>
これら計47人のうち、選手村事業を所管する都市整備局出身は26人と過半数を占め、癒着の深さを裏付けています。
都有地取得企業のうち、都幹部を受け入れたのは三井不動産、三井不動産レジデンシャル、住友不動産、NTT都市開発、三菱地所レジデンス、東急不動産、東京建物、野村不動産の8社で計29人です。
また、都有地売却価格を都と協議した「晴海スマートシティグループ」に入っていた三菱地所に11人が天下り。
9割引き手法である市街地再開発事業を都に提案したパシフィックコンサルタンツには、7人が天下りしています。
選手村を施工したゼネコンにも天下りがあります。
2019年以降に退職した都市整備局部長が、東急建設に2人、長谷工コーポレーションに1人天下りしています。
選手村用地の売却額は129億6000万円です。
値引き額は約1200億円。
単純平均すると、1社あたり100億円余りの値引きです。
都民らは小池知事や不動産会社らに損害賠償を求め住民訴訟を17年に提起。
原告だった矢野政昭さんは、「小池知事は都心の一等地を投げ売りし、都に1200億円以上の大損害を与えた!
何が『都民ファースト』か。
不動産会社に好き勝手な開発を許したら、東京の街は壊されてしまう!」と怒ります。
住民訴訟を担当した淵脇みどり弁護士の話↓
東京都幹部は大規模かつ構造的に天下りをしています。
開発業者らを管理監督すべき都が組織を挙げて都市計画行政をゆがめ、企業の私的利潤の追求を優先していることの証しです。
巨大開発業者への異常な天下りを全面的に禁止し、都は制度趣旨に沿った運用を確保していくべきです。
東京都は小池百合子知事就任直後の2016年12月に、選手村用地を9割引きで売却する契約を結びました。
その際、都は土地を取得した11社や三菱地所が加わる「晴海スマートシティグループ」と協議し、財産価格審議会・都議会に諮らず、脱法的に投げ売りしました。
官製談合が疑われる事態です。
しかも都有地売買契約書は、11社が契約時に土地代の保証金1割を払うだけで、残り9割は事業終了後の所有権移転時に払う条件でした。
その間、固定資産税・都市計画税の支払いも免除する優遇ぶりです。
20年東京五輪の立候補ファイルでは、「都の監督の下で民間業者等が建設する選手村の用地は、東京都が所有している」「永続的なレガシー(遺産)」としていました。
都港湾局元幹部は「売るべきでない選手村用地を土地造成コストすら回収できない9割引きで売却したのは大問題だ。
許しがたい“デベロッパー(開発業者)ファースト”だ」と批判します。
いま晴海フラッグは、遺産どころか企業・投資家の投機マンションに化しています。
「しんぶん赤旗」(16日付)↓
「三井不動産に都幹部大量天下り!
ほとんどが神宮外苑再開発で暗躍している都市整備局の局長や部長たちです。
次の都知事には即刻、再開発を中止してもらいたい。
そして都庁幹部の天下り禁止を!」
開発業者癒着都政の転換を求める声がいま広がっています。
<抜粋終わり>
6月16日付「赤旗」の「都幹部14人、三井不動産天下り」は時宜を得たスクープだが、大手マスコミは今に至るも無視したままである。
マスコミが、小池百合子知事の8年間に日本の首都で一体何が起きてきたのか、その構造的な問題性をほとんど何一つ掘り下げようとしてこなかったことを改めて浮き彫りにした。
このままでは、「赤旗」報道の事実さえ多くの人々に知られずに都知事選が進んで行くことにもなりかねない。
東京都にある旧五輪選手村(現晴海フラッグ)や神宮外苑再開発などの大型再開発を主導する三井不動産グループ2社に、都局長ら幹部14人が天下りしていたことがわかった。
いずれも小池知事が肝煎りで進める事業。
14人のうち8人が再開発事業を所管する都市整備局の元幹部で、元局長2人が含まれる。
三井不動産には都市整備局元局長ら12人、三井不動産レジデンシャルに2人が天下りしていた。
五輪選手村用地は、三井不動産レジデンシャルを代表企業とする大手不動産11社に都が近隣地価の9割引きで売却したとして住民らが損害賠償を求めて提訴している。
樹木を伐採し超高層ビルを建設する神宮外苑再開発を巡っては、反対の声が広がっている。
〔市川隆夫・臨海都民連事務局長の話〕
私たちは35年前から臨海副都心など都の大型開発を監視してきた。
天下り幹部の中には現役都職員と接触し、職員の職務に影響を及ぼした例も聞いている。
都幹部の天下りは“企業による行政の買収”に該当する疑いがある。
小池知事は2016年の就任直後に、三井不動産レジデンシャルを代表企業とする大手不動産11社と旧五輪選手村の都有地の売却契約を結んでいる。
小池知事が23年に認可した神宮外苑再開発事業の施工者も三井不動産。
樹齢100年を超えるイチョウ並木などを大量伐採する計画に、これも都民が訴訟を起こし、文化人、専門家などが相次いで反対の声をあげた。
ユネスコの「国際記念物遺跡会議」が「比類ない文化遺産の危機」と警告、計画撤回を求めたが三井側は拒否した。
都幹部の不動産業界への天下りは、大型開発や東京五輪招致、お台場カジノ構想を打ち出した石原慎太郎知事時代から増え始め、小池都政下でも続いている。
都にカジノを強く要望してきたのがフジテレビ、三井不動産、森ビルである。
お台場カジノの言い出しっぺは石原慎太郎で、1999年4月に都知事に初当選して1年ほどしてこれをブチ上げた。
▼石原は、青島幸男の後を継いで1999年4月に東京都知事となった。
バブル崩壊で企業進出が見込めずに経営破綻に陥っていた臨海副都心開発を、どう立て直すのかが都政の最大課題となった。
石原は00年3月の都議会で唐突に「カジノは必ず儲かる」と言い出し、お台場にカジノを作る構想をブチ上げた。
早速初年度1,000万円の調査費を予算計上し、02年10月にはお台場に本社を移したフジテレビ、ゲーム機大手のコナミはじめ東京商工会議所企業と共催で都庁展望台にスロットマシーンやルーレットを運び上げて「都庁カジノ」を2日間開帳した。
しかしこの時は、法改正にまで持ち込んでいく道筋を見いだせず、単なる打上げ花火に終わった。
▼いったんは挫折しかかっていた石原のお台場カジノ構想を復活させたのは、後を襲った猪瀬直樹知事である。
彼は、「カジノと賭博を並列して捉えているのは日本だけで、カジノは大人のディズニーランドだ。」と語る。
▼勢いづいたのがフジテレビで、自社の本社とその南側の複合商業施設「ダイバーシティ東京」とを持つ狭義の台場地区を「IR(統合型リゾート)国際観光戦略総合特別区域」として認定した。
▼これに安倍が乗って、都の「アジア・ヘッドクォーター特区」をアベノミクスの第3の矢=“成長戦略”の目玉である「国家戦略特区」の、そのまた目玉としてお墨付きを与えたのである。
安倍がフジの日枝久社長とゴルフ・会食を繰り返し、13年秋には日枝に旭日大綬章(昔の勲一等旭日大綬章)を与え、それと引き替えに14年春には実弟=岸信夫衆院議員の次男をフジテレビに入社させて貰っている。
第3の矢の目玉とは、お台場カジノだった。
▼大阪でカジノ構想が持ち上がっている。
大林組、鹿島建設、三井不動産、電通など民間企業15社でつくる「大阪エンターテイメント都市構想研究会」が、カジノを中心にホテル、美術館、温泉施設、ショッピングセンターなどを備えた「総合リゾート」を大阪湾岸に建設し、大阪再生の起爆剤にしようと「カジノオオサカ」構想を提言。
東京と大阪の誘致組織には、最初から三井不動産がしっかりと入り込んでいたのである。
▼しかし、「三井不動産」が、カジノを含む統合型リゾート(IR)から、そろりと距離を置こうとしている。
ここにきて撤退に向けて舵を切ったのは、「マンション販売の現場を訪れた顧客から、『お宅はカジノを推進しているのか?』と問い質された事例が、取締役会で報告された」ことがきっかけだという。
カジノが想像以上に富裕層を中心とする顧客に評判が悪いと判断したのだという。
しかしせっかくこれまで培ってきた東京都との癒着関係を無駄にすることなく活用して、旧五輪選手村(現晴海フラッグ=事業総工費540億円)、築地市場跡地の再開発(9,000億円)、神宮外苑再開発(3,400億円)を確実に手にしていったのである。
いま問題の神宮再開発事業も、その中心は三井不動産である。
建設の邪魔になるとしてイチョウ並木をはじめ貴重な樹木を切り倒す予定であることが明るみに出、大問題となった。
▼この計画を発案し推進してきた中心人物は、森喜朗元首相である。
彼は、20年東京五輪と19年ラグビーW杯の日本誘致に中心的な役割を果たす。
当然にも、外苑内にある国立競技場と秩父宮ラグビー場の改修とそれに伴う外苑全体の再開発問題に大きな影響力を持つようになった。
その森の名代として自民党の野党時代から文科省、都庁、明治神宮、三井不動産などの間を飛び回ってまとめ役を担ったのが萩生田光一である。
まさに外苑再開発を取り仕切る立場となって活躍した。
▼問題は、「超高層ビルや巨大化したスポーツ施設が立ち並ぶことによって、景観が一変」するだけでなく、故・坂本龍一はじめ多くの人々が懸念を表明したイチョウ並木の伐採や枯死の危険増大。
さらに「建国記念文庫の森」と呼ばれる緑地の南半分が潰され、北半分もラグビー場の日陰となって生態系が著しく劣化すると予想されるなど、都心に残る貴重な緑の公園がズタズタにされてしまうことである。
しかもそのやり方は、外苑一帯の都市計画公園の指定のうち3.4haを指定から外し、その分だけ「容積率が余った」と解釈してそれを三井不動産と伊藤忠商事に与えて2本の超高層オフィスビルを建てさせるという、世間を欺いて法の抜け穴を潜り抜け巨利を得る、政治資金の裏金作りにも通じる寝汚いもので、森や萩生田らしい仕掛けである。
こういう醜悪な政官業のべたつきの構造を打ち壊さなければなるまい。
「ヤメロ」「ヤメロ」・・・小池知事が初めて聞く都民の声だった。
大衆の前に姿を見せることの少ない小池知事が今夕、新宿バスタ前で街頭演説をした。
都庁のある新宿に手勢を集めてみせることで、「城は明け渡さないわよ」という決意を示したかったのだろうか。
ところが兵力、戦意ともに手勢を圧倒的に上回る反乱軍が押し寄せてきたのである。
バスタ入り口でプラカードを掲げて陣取る部隊。歩道を行ったり帰ったりしながら抗議する部隊。男も女も鬼の形相となっていた。
「萩生田ゆりこ」「ウソつくな」・・・
激しい怒号がバラバラに飛んでいたが、しばらくすると「ヤメロ」「ヤメロ」で統一され大合唱となった。
小池知事は浮世離れした横文字の政策を並べてスッペラコッペラ話していたが、演説は「ヤメロ」コールにかき消された。
鉄面皮で鳴る小池知事といえども演説を中断せざるを得なくなった。
中断は10~20秒くらいあっただろうか。
緑色のシャツに身を固めた都ファのスタッフが、天下の公道で警察でもないのに抗議行動を制止しようとした。
自治体の首長がここまで住民に憎まれていたら、強権で押さえつけるしかない。
都ファのスタッフが独裁者の私兵に見えて仕方がなかった。
<転載終わり>
たくさんの候補者がいる中、この人だけは選んではいけないようです。。