視線 | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

移住前からスウェーデンでの居心地の悪さを感じていた私。
まず何が嫌かって、
このどんよ~りした天気。
image
1年のほとんどが曇りと雨のヨーテボリ。
太陽が恋しくてたまらなくなる。

ただでさえ太陽不足なのに、
冬になると日照時間は短くなり、
image
朝の8時ごろでこの暗さ。
一番暗い時期でだいたい朝9時過ぎくらいに明るくなり、そして15時半には太陽が沈み真っ暗になる。
そんでもって曇りと雨or雪が多いっていうね…まっしろガーン

太陽の大切さを移住してからかなり痛感している。

 

とにかく、この天気には移住前から参っていた。

しかし、私をもっと参らせたもの、

それは、人の視線だった。

 

当時は移民が増え始めたころで、今よりアジア人の移民は少なかった(中東系の移民は当時からわりといたけど。)

そのためなのかわからないが、バスに乗っても歩いていても人々の視線を感じた。

特にボーと一緒にいると、目の前だろうが遠目だろうがおかまいないし。

アジア人との国際カップルが珍しかったのか?、ジーっと凝視されることが多かった。

私の歩いている方向と同じ方向に、

人々の顔や目がゆっくり動いていく。

これがもう不快で不快でしょうがなくて、

居心地の悪さはこれか…、と初めての訪問後、しばらくして理解したのだった。

 

私が今でも覚えていることが3つある。

一つはバスの中の出来事だ。

座っていると、どこからか視線を感じた私。

ふと斜め前を見ると、50代くらいのおばちゃんがこちらをジッと見ている。

目が合ったので慌てて視線を逸らした私だが、

まだ視線を感じる。

もう一度おばちゃんの方を向いてみた。

まだ見てる。

私はまた視線を逸らした。

でもまだ視線を感じる。

いや、もう見てないだろう、と恐る恐るおばちゃんの方を向いてみた。

image

見てる…じー

私のことを知っているのか?

私は全く見覚えないのだが…。

今度は目をそらさずにおばちゃんのことを私もジッと見つめ返した。

おばちゃんと3秒ほど見つめあった後、おばちゃんは視線をそらした。

 

二つ目はボーとスーパーのレジに並んでいたとき。

その頃の私達の会話は英語だった。

「疲れたね~。」

とか

「お腹空いたね~。」

とか、特になんのことはない会話をしていた。

すると前に並んでいた女の子二人が勢いよく、

image

と振り返り、そして3秒ほど私の方をじっと見つめてきた。

3秒って短いようだが、でも凝視されると結構長いじー

「え?何?なんであんな見られたの?」

という私に、ボーは言った。

「英語が聞こえたからかな。

あのくらいの歳の子は学校の英語の授業の為に、スウェーデン人同士でも英語で会話するから。」

 

え、それ理由になってなくない?

英語で会話するから、人のことあんな風にじっと見るの?

それって失礼なことじゃないの?

 

「そんな気にするほどじゃないよ。」

とボーは言ったが、私にとってはすごく不快だった。

 

そしてかなり印象に残っているのがこれだ。

移住してから初めてのクリスマスシーズン。

ボーと会社のクリスマス会に参加した。

その頃はもう人に見られることにすごく敏感になってしまった上に苦手なパーティーということもあって、

あんまり参加したくなかったのであるが、

スウェーデンのパーティーはパートナーと一緒に行くのが普通だし、

と、嫌々ながら頑張って参加したのを覚えている。

 

パーティー会場に着くと、ボーの上司っぽい人とその奥さんと遭遇した。

私は簡単な自己紹介をした。

まずはボーの上司と握手、そしてその後奥さんと握手をした。

すると奥さん、なんだか異常な物を見るかのような目で、

私のことを上から下までジーロジロ、ジーロジロ。

image

な、なんだこのババァ…えるも

 

この時点でもう帰りたくなった。

あなたのその視線、不快です!!という態度を取りたくなった。

しかし相手は上司の妻。

会社の人だもの、不快な想いをさせてはいけない…。

ババァの視線が気になりつつも私は必至に耐え、

軽く微笑みをキープし、ボーと上司のスウェ語の会話を聞くことに徹したのだった。

この時以来、私は会社のクリスマス会に参加することはなくなった。

 

移住してから、そういう視線がすごく気になるようになり、

私は視線恐怖症のような状態になってしまった。

どこを歩いていても人々に好奇な目で見られているような気がしてしまって、

一人で出歩くことができくなってしまったのだ。

image

人と会うことを恐れた。

社会に出ることを恐れた。

私は、引きこもったのだった。

 

===================

 

移住して3年くらいもの間、過剰に人の視線を気にしていました。

移住当初、歩いていても、こんな感じで↓大人にも子供にも好奇の目で見られ、

image

(絵は『ズッコケ珍道中11』の時のものを再利用しましたあは*

 

まぁ、私もサングラスがあれば、サングラス越しにこうやって見てたんだけど。

image


子供は正直だし好奇な目で見られるのはしょうがないな…とも思うことができず…。
自意識過剰だと言われればそれまでですが、

とにかくそれがストレスでした。
そのストレスがどんどん酷くなり、更に私生活のストレスも重なって、
動悸や息切れをする日も出てきましたべーため息
スーパーでさえも怖くて一人で行くことができず、
移住して3カ月してようやく一人で行けたくらいでうーん(汗)

ドキドキしながらお会計を済ませたこと、無事に購入できて安心したと同時に、一人で買い物できたことがすごく嬉しかったこと、

今でも覚えています。

でも、それでもやはり一人でどこかに行くのがすごく怖くて、

人の視線がすごく怖くて、

スーパーにはそれからもあんまり一人では行きませんでした。

本当たま~に行くくらい。

必要に駆られたら、行きたくないけど行かなくちゃ…と重い腰をあげるくらいで。

とにかくどこに行くにもいつもボーについてきてもらってました。

 

お恥ずかしい話しですが、スーパーに一人で頻繁に行くようになったのは移住して4年過ぎたあたりからです●-∀-●汗

去年の夏くらいに、このままじゃ本当にダメだ!!と思わせるきっかけがあって(後々ブログで話したいと思います)、

それから一人で色んなところに行くようにしました。

そこから視線が怖い…という気持ちも徐々になくなっていきました。

時が流れて、今ではアジア人の移民も多くなってきたので、余計に人々の視線が気にならなくなった…というのもあるかと思います。

今でもたまに見てくる人はいますが、

あぁ、私の洋服に見惚れてるのねふふふふふ……ハート

これは日本で買った物だから、スウェーデンではゲットできないわよ、残念でしたねニヤニヤ

と思えるくらいになりました笑

でも、たま~に外に出たくない気分にもなるので、完全にこの症状がなくなったとは言い切れませんが、

それでも、移住当初に比べたらだいぶ良くなったと思います。

 

3カ月前には風邪をこじらせてしまって、移住して初めて一人で病院に行くことができました。

ちょっとドキドキしたけれど、看護師の話も半分くらいは聞き取れて、

何事もなく診察が終わったことに私はなんだか達成感を感じましたうへ

人によっては、遅っキモ顔!!と笑う人もいるでしょうが、

私は、

時間がかかったけど、ようやくここまでくることができた!

万歳三唱!!わーい!bellキラキラ

という気持ちでした嬉

 

=================

 

昨日は一眼片手に近くの公園まで散歩しに行きました。

グースが気持ちよさそうに眠っています。

 

スウェーデンの公園ではよく見かける鳥の巣箱。

カタカタと中から音が。

今まで音なんて聞いたことがなかったので、単なる飾りかと思っていたけど笑、

実際に音が聞こえて、これもちゃんと役割果たしてんだなぁなんて思った私です●-∀-●

鳥が住み着いたのかな~。

近いうちに雛鳥のピーピー鳴く声が聞こえるかも!?

 

鴨の三兄弟。

私もボーも、彼らのことを、ガーガーちゃんと呼んでいますマガモ

 

そしてなんと!!

鹿に遭遇驚くおー!

この公園で鹿を見たのは初めて!鹿

しかも結構な近距離で見ることができましたうへ

ジーッと私達を見ていました。

お食事中のところお邪魔しましたぺこり

可愛いショットを撮らせてくれてありがとう鹿ハート

 

 

にほんブログ村 海外生活ブログ スウェーデン情報へ
にほんブログ村