求む!! | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

3月17日からSAS1のコースを開始した。
実は1月から開始したのであるが、
ずっと通っていたFolkuniversitetという学校からVuxenskolanという学校に変わり、
先生が癖のある性格とスウェ語発音を持つ中東系だったこと、
日本から戻ってきて早々に学校が始まったので勉強する気が中々わかなかったこと、
そしてそれに入院が重なったことで、一回学校をやめることにしたのだ。

体調も気分も心機一転し、再びSAS1コースに通う事となった。
またFolkuniversitetに戻ることができ、
先生もちょっとポチャっとした明るいスウェーデン人男性。
スウェ語の発音も地方訛りは特になく、聞き取りやすいので満足している。

週に2回、1時間半のコースであるが決して楽ではない。
課題は沢山出されるし、その大量の課題の合間をぬって、
課題図書である本を2冊読まなければならない。
テストは3回あり、そのうち一つでもF判定を取ってしまうと、
コースから外されてしまうのである。
※成績は上からA,B,C,D,そしてEがギリギリ合格。Fは不合格となる。

何もしていなかった生活から一気に忙しくなる。
それはそれで気は紛れるのであるが、
学校の課題はまた新たなストレスを生む。

授業で出される短編小説、そして課題図書は、
ほとんどのものが暗~い内容や意味不明な内容のものが多い。
今週の水曜日までの課題である短編小説は、
日本語題名をつけるとしたら、「1枚の紙」であろうか。
妻と子供を失った主人公が、1枚のメモ用紙を見つけ、
そこに書かれた名前を見て、彼の2年間の人生を思い出す、といった内容であるのだが、
まぁそれが私にはちんぷんかんぷん。
それをただ読むだけではなく、先生が用意した17の質問に答えなければいけないのである。
読むだけでも必死なのに、更に読解力まで求められる。
また性的描写もちょこちょこっとあったりする。
「肉屋の女主人はベッドの上以外ではやる気を見せない。」
とか…。
その表現、いるか!?


今週の授業では、
「ある一人の子供が死ぬまで(私の勝手な仮題)」という短編小説を読む。
これは短編フィルムにもなっていて、
実は前のコースでも習ったものなので内容はすでに知っている。
後に車にひかれて死んでしまう子供、ご近所さんに砂糖をもらってくるようにその子供に頼む親(その帰り道に子供は死んでしまう)、そして子供を車でひいてしまうカップルが登場するのである。
ささやかな幸せを送っていた人々が一転、一気に不幸になるというような話であった。
その中に沢山のメッセージが含まれているのであるが、
まぁ、暗い。
暗い話だから読んでるこっちもまた暗くなる。

相方に聞いた。
「スウェーデンの本ってこんな暗い本ばっかりなの?
読んでてちょっと苦痛なんだけど…。」
そんな私の問いに相方は、
「いや、もっと明るい内容の本も沢山あるよ。
僕も訳がわからないよ、なんで(移民の)学校側はいつもこんな暗い内容の本を選ぶのか…。
しかも取り扱ってる小説も古いし、スウェーデン人の僕が読んでも意味不明だよ。」

読書好きの相方が言うのであるから、相当だろう。

ただでさえ気分の落ち込みを激しくさせるスウェーデン。
せめて課題となる本は明るい内容にしてほしい。
読んでワクワクするような…。
そうすれば勉強ももっと意欲的になるのに。

微妙な語学力を持つ生徒に、暗くて読解が難しい本を課題にするとは…、
学校側が出す課題に、改善求む(*_*)!!



課題に行き詰まった結果、ブログにて想いを発散することしかできない私であった。