プロポーズ大作戦2 | Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

Moose Nose ~スウェーデンから日本へ~

8年のスウェーデン生活を終え、家族で日本に引っ越して来ました。

2013年10月27日、
この日は相方ご家族を私達のアパートに招待し、
日本食を振舞うという日であった(詳しくは11/6ブログ「日本食会」参照)。
朝から準備に取り掛かり、夜までずーーーっと働きっぱなしだったこの日。
相方の家族に笑顔を振りまき、そしてスウェ語のリスニング&会話に脳みそをフル回転。
20時に相方ご家族が帰り、その後2人でソファーでダウンした。
疲れた。
本当に疲れた日であった。
しばらくして私はパソコンにて、世界仰天ニュースを見始めた。
相方もちょっとしてから起き上がり、洗物をし始めた。
私が洗物をしていないことはあまり触れないで頂きたい笑。
仰天ニュースを見始めて20分程経っただろうか。
洗物を済ませた相方が私の元へとやって来た。
ひざまづき、そして私の手を取り相方が口を開いた。
「ろびまろちゃん、今日はどうだった?楽しかった?
僕の家族とはまだ緊張する?」
と聞いてきた相方。
そんな相方に対し、私はこう答えた。
「うん、楽しかったよ~。まぁ、緊張は未だにするけど、スウェ語も徐々にわかるようになってきたし、
話せるようになってきてから相方家族との距離も少し縮んだ気がするよ。
…てか、なんで泣いてんの(・∀・)?」

相方は涙ぐんでいたのだ。
何だこの男は…。
どこに泣くポイントがあるというのか。
私、なんか酷いこと言ったか???

そう考える私に相方は、
「泣いてないよ。(ノ_・。)」
と目頭を押さえ、涙を拭きながら答えた。
全然説得力ありませんけど~。

そんな中相方は話を続けた。
「ろびまろちゃん、Do you want to get marry me?(僕と結婚したい?)」
おそらく彼の中で、一大決心したプロポーズの言葉に違いなかった。
しかし私にはその気持ちをわかってやれなかった。
今まで結婚の話をしていたので、そんな感じの話だと思っていたのだ。
何をいまさら…。
と思い、私は言った。
「え、う、うん。まぁ、そのつもりだけど…。なんで?」
どこまでひどい女なのであろうか。
しかし彼のちょっと困ったような顔に、私はハッとした。
「え、もしかして、今の…プロポーズ(・∀・)?」
そう聞く私に相方は、
「maybe(多分ね)(*゚ー゚*)」
私「多分じゃなくて、プロポーズでしょ?」
相方「うん。プロポーズ。ろびまろちゃん、Do you want to get marry me?」
ともう一度繰り返した。
そんなシチュエーションの中で最初に思ったことは、

Will you marry me?(結婚してください)じゃないんだ~。

であった。
まぁ、どっちでもいいんだけれど、Will you~で聞かれることを夢見ていた私だったので、ちょっぴりガッカリしたのである。
そんなことまで思って、本当ひどい女である。
またこの時にようやく、相方の涙の訳を理解した。
感極まっての涙だったのである。

「Yes…。」
と私は答えた。
しかし、イエスと言った瞬間に、一気に現実に引き戻された感じがした。
今まで婚約、結婚をしていなかった分、自分の中で逃げ道があるように感じていた。
何かあったら、本当にもう無理だったら、すぐに日本に帰ろう。
そういう逃げ道をいつも確保していた。
それが一気に閉ざされたような気持ちになった。
そして日本の家族の元にはもう戻れないのだという寂しさがこみ上げた。
勿論帰省はするけれど、
でもこれからはこのヨーテボリの地で私達の家族を築いていくんだな、と思うと同時に、
私の大好きな日本、家族、友達のことを思うと、
すごく切なくなり、寂しくなり、遠くなってしまうのではないかと不安になり、
そして泣いた。
そんな私を見て相方は、私が嬉し涙をしているのだと勘違いし、
「どしたの、ろびまろちゃん(*^▽^*)?」
と満面の笑みで聞いてきた。
そんな相方に私は、
「いや、プロポーズされて嬉しいよ。嬉しいんだけどね。
でも、日本の家族のことを思うと寂しくてね、悲しくてね。
相方と結婚したいって気持ちはあるんだけどね、でも、やっぱり寂しくてね。
若いころは、結婚=幸せ、なんだと思っていたんだけど、
なんか現実は結婚てこんな悲しいことなんだって思ってさ…(:_;)」
と泣きながら答えた私。
そんな私の答えを聞いて、寂しそうに
「Oh…yeah…(´・ω・`)」
と答えるしかなかった相方。
最後の最後までひどい女な私であった。

しかしどんなに不安に思っても、
結婚する相手は相方だと、自分の中でぶれない気持ちがあるため、
その気持ちに素直に従おうと思い、
相方とこの日、婚約することとなった。


その後相方に聞いた。
「プロポーズ、12月の日本に来た時にするって言ってなかった?」
相方はこう答えた。
「うん、そうするつもりだったんだけどね、今日本当に楽しくてさ。
僕の家族が笑って、僕が笑って、ろびまろを見たらろびまろも笑ってて、一生懸命もてなしてくれてて。なんか本当に楽しくて!!
洗物しながら、なんか今プロポーズしたいなって気になったんだ!
だって本当に僕、楽しかったから(´∀`)♪」

お前の気分中心か~い!!
こっちはおもてなししすぎて疲れきっとったわい!

髪の毛はボサボサ、目にはクマ、部屋はパーティーの後で散らかしっぱなし、
そして世界仰天ニュースを見ている途中での、
なんともロマンティックとは言えないシチュエーションでのプロポーズであった。

まぁ、ある意味記憶には残りやすい…かな。