読みたい時に本を読む!

読みたい時に本を読む!

arico☆が読んだ本や観た映画などの感想を不定期に綴ります。

 

 

冲方 丁(うぶかた とう)さんの『天地明察』を読みました。岡田准一さん主演の映画が面白かったので、原作を読むことにしましたが、今から17年前の2009年に単行本が刊行されているので、文庫本でも新品を探すのに苦労しました。私、文庫本は新品で読みたい派なので照れ

 

この作品は、初めて日本人の手で編纂された和暦(元号とそれに続く年数によって年を表現する、日本独自の年の数え方)である貞享暦(じょうきょうれき)を作成した 渋川 春海(しぶかわ はるみ / しぶかわ しゅんかい)の生涯を、暦作成過程と共に描いたものです。

 

渋川 春海って、歴史の教科書で、元禄文化辺りのページに約1行の説明で載っているくらいにしか記憶がなく、実際に著者が使用した参考文献の数も割と少ないほうだったので、マイナーな歴史上の人物とその人生に、血肉を与え、読み応えのある小説に昇華させた冲方さんの手腕が見事だと感じました。

 

現存している史実が少なかっただけに、自由な発想・読みやすい文章で表現されていたと思います。そういう点が「時代小説」というジャンルに区分けされている理由ですね。歴史小説が苦手という方には、気楽に読めて、江戸初期の雰囲気と物語の楽しさを一度に味わえる一冊として、オススメです。