こんにちは。
株式会社Aria(アリア)でございます。
今年7月27日、北海道や青森県、秋田県、岩手県に存在する縄文遺跡群が世界文化遺産に登録されました。
その中のひとつであるキウス周堤墓群(北海道千歳市)の発掘調査が今月13日からおよそ半世紀ぶりに始まっております。
新たな発見が期待されており、にわかに話題になっているようです。
縄文時代というと、日本史の授業で初めに学習する時代ではありますが、他の時代と比較すると学習する内容は少なく、あまり馴染みのない方が多くいらっしゃると思います。
かく言う私も縄文時代と聞いて連想することと言えば、当時の人々は狩りや木の実などの採取をして暮らしていたことから、野蛮なイメージを持っていました。
他には土偶や古墳、歴史上の有名な人物で卑弥呼が頭に浮かび上がりましたが、調べてみると、合っていたのは土偶のみで、古墳はその後の古墳時代、卑弥呼は弥生時代の人物だということが分かりました。
他にも縄文時代について調べてみて、面白いと思った内容を紹介したいと思います。
1、火焔(かえん)土器の謎
縄文時代の名前の由来は縄の目をつけられた土器にあります。
その中でも、縄文時代中旬に作られたとされる「火焔(かえん)土器」は、燃え盛る炎のような形状が特徴の土器です。
その用途は長年不明で、他の土器と比べてもその派手な形状から祭事に用いられると考えられていました。
その後、主に料理に使われていた事が判明しましたが、復元過程で割れてしまったり、飾りが取れてしまったりと、現在の技術を持ってしても完全な形での復元が困難なようです。
縄文時代のものと思われる発掘物は全国各地で出土していますが、この火焔土器に限っては新潟県長岡市からしか出土されておらず、未だに全容が明確ではありません。
2、10,000年以上も続いた縄文時代
明確にいつからいつまでという区分けはされていませんが、縄文時代は10,000年以上続いたとされています。
これほどまで長く続いた時代は世界史の中でも珍しいようです。
その理由としては、人口の割合に対し自然が豊かで食物に困らなかったからだとされています。
そのため、身分の差や上下関係はほとんどなく、争いごとがあったような痕跡もないようです。
3、アートやファッションを好んだ縄文人
縄文時代のものと思われる出土品からは、イノシシの牙やサメの歯でできたペンダントや髪かんざし、ピアスなどがあります。
縄文土器の数々を見ると、その後の弥生時代のシンプルな弥生土器と見比べて、実用性だけでなく見た目のかっこよさやお洒落さも考えられていたように感じられます。
縄文時代と言えば仮を中心とした生活が思い浮かびますが、どうやら縄文土器の製作を専門とした職人(アーティスト)もいたようで、そのような人たちは狩りなどせずとも暮らしていけたようです。
こうしたことから、長い間平和な時代が続いた縄文時代の人々は、普段から装飾品を身に着けお洒落をするなど、アートやファッションを好む文化が根付いていたことが伺えます。
いかがでしたでしょうか。
縄文時代を「争いや身分の違いはなく、自然に恵まれた環境の中でファッションやお洒落を楽しんだ時代」と考えると、精神的にはとても豊かな時代だったのではないかと推察されます。
文明の進んだ現代と比較すると厳しい環境下ではあると思いますが、人としての幸せは一体何なのかと突き詰めていくと、平和で豊かな縄文時代に思いを馳せてしまうのではないでしょうか。
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