『都挺好~All is Well~』(邦題:『それでも、家族』)① | 山楂(さんざし)の華流な日々

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若者向けドラマの日本語字幕付きを見ることが続いてたので(現在進行形で、娘が見ている许凯(シューカイ)くん主演の『楽游原』も見ている。たまに爆睡。)、ちょっと違う感じのを見たいな~、できれば中国語表現的にも役立つ現代ドラマを・・・と思って、何を見ようかしばし迷った挙句、前から気になっていた『都挺好~All is Well~』(2019年、全46話)がYouTubeで手軽に見られることに気づき、視聴開始。※YouTubeは日本語字幕(みたいなの)も出ます(レベルはチェックしてないけど)。日本上陸ドラマなので(2022年)、ちゃんとした日本語字幕のものも存在しています。

 

 

当時、中国でものすごく流行ったらしい。人気ドラマ『欢乐颂』(ダンルンが第二季に出演)に似た感じと思ったら、製作会社が同じだけではなく、原作者も同じだそうです。そのあたりの詳しい説明は、敬愛するmangoさんのブログで。

 

ドラマの中のテレビで流れるドラマが、いつも『欢乐颂』なのも面白い。

 

映像もきれいで、とても現代的。隅々までリアルで、ドラマの内容は重いところも多いけど、目にはすごくカラーでクリアな印象。重いし、ムカつくし、日本人感覚とは違うところもたくさんある・・・でも、笑っちゃうところもいっぱいあるのがまた、リアルな日常感。タイトルは『都挺好~All is Well~』だけど、まったく順調ではない。全然よくない。困ったことのオンパレード。

ドラマや映画の邦題って微妙なことが多いけど、これを『それでも、家族』としたのは素晴らしい👏

 

ドラマの舞台は蘇州。行ったことはあるけど、まともに観光したことがないので、このドラマを見るとやっぱり行きたくなる。ザ・蘇州な雰囲気と都会の雰囲気がリアルに広がります。

もう中盤を過ぎて、あっという間に見終わりそうなので、その前にちょっと食べ物に注目してみたいと思います!

 

なんといっても、食べ物を扱うシーンが鮮烈に出てくるのが、主人公・明玉が家のもめ事に仕事に疲れ果て、ふらりと立ち寄っためちゃくちゃセンスのいいお店・・・。ドラマが一気に色付く瞬間です(第3話)。

京都なら高瀬川付近?というたたずまいの、一見さん入りにくそうな、高級そうな、メニューや値段がわからない感じのおしゃれなお店。

 

この料理を作るシーンの数々が、とても美味しそうで・・・

 

で、作ってる人こんな人(え、イチロー?)。

絶対めちゃくちゃ美味しいこだわりのお店だ~ 

 

内装あちこち全部素敵。

 

この人が、ちょっとなまった喋り方なんだけど、その声も訛りもなんだか英語っぽくて、別の次元の人らしさが出ててイイ。しかし誰だろう。回を重ねるごとに見たことがある気がするものの、なかなか誰だかわからなかったのですが・・・

なんと~『上陽賦』で主人公の最初の恋人(三皇子・子澹。顔デカで全然カッコよくないし結構腹黒い。なぜこいつを好きなのか全くわからなかった・・・このドラマも完走できてない。見てた時期にアクセスしづらかったのも見なくなった理由の一つで、ダラダラ見れてたら完走できるとは思うのだけど、探してまで続きを見たいとは思わず脱落。)を演じてたひとだ(杨祐宁 Yang Youning)。

なんか違いすぎて全然わからなかった・・・石天冬(Shi Tiandong。読み方が、石天丼(いし てんどん)と思ってしまうけど)は、めちゃくちゃいい感じ。序盤のつかみはサイコーでした。働く女子の夢だね(注:お顔は全く好みではありません。でもあのお料理は絶対美味しいはず。)

その後、ちょっとめんどくさい男の時もあったけど、明玉はさばさばしすぎなので、ちょっとまつわりつき気味くらいでもいいのかも。私的には、ちょっと関わりすぎるところがマイナスだけど、やはり別世界の癒し存在であることは間違いなし。スーパーマンみたいに助けてくれるのも有難い(ここだけ、目が覚めたらいないかもしれないレベルの夢の世界)。

 

 

ドラマの中の困った大臣(明玉の父・大強。本当にありえないレベルに困った人)が、初めて彼の料理を食べるシーンも、めちゃくちゃ面白い。うちに昔いた、わがまま祖父も美味しいもの好きだったわ・・・

料理を作る手は本人じゃなさそうな映し方だけど、彼が作ってる様子とか姿勢とかも良い感じで、ついつい、自分が作る時まで、少し気持ちを込めてより美味しくなるようにしてしまうという素晴らしい効果も✨

 

 

それはさておき、このドラマの登場人物はだいたいものすごい強烈な性格なんだけど、中でも強烈2位は、たぶん主人公の次兄の明成(強烈1位は父・大強でいいよね?)。ダンルンとはバラエティで共演していて仲良しな郭京飛(Guo Jingfei)が演じています。演技うますぎて、かわいいところと狂気なところがめちゃくちゃリアルでコワイ。母に溺愛されて自己中心的でわがままで粗暴に育った次兄なのですが・・・この人が友達からお金を借りようとしながら食事をしている時のシーンにこんなのが!(第29話)

 

「エビ食ってオレンジジュース、俺たち大丈夫かな?」

 

わかりますか~、この話。

『战火狼烟』の後半で、ダンルン(除夕・高橋克也)の日本人父の部下の軍人・亀田が、主人公・中秋との友人の金医師の知恵で、エビを食べて大量のビタミンCを飲み、お腹の中でヒ素が発生して中毒死するあのシーン(&その後の克也による金医師拷問シーン😿)。あれ見るまで、エビ+ビタミンCの危険は全く知らなかったんだけど、中国では当たり前なのかな。

今ネットで検索してみると、ちらっとは出てくるけど、やはりそれほどメジャーではなさそう。ただ、エビに含まれる銅がビタミンCと反応して毒素を発生させるのは事実で、エビフライにレモンをかけるのも、あんまりやらない方がいいらしい(驚)

 

(亀田が死ぬ回)

(克也が金医師にエビを・・・の回)

 

思わぬところで話がつながる、食べ物ネタでした。

 

ドラマはいよいよ終盤に。

果てしない家族のめちゃくちゃぶりにやや疲れつつも、見るのが止まらないドラマです。