ブログネタ:紅葉見に行く予定ある? 参加中
ブログネタ:紅葉見に行く予定ある? 参加中「次の日曜は空いてますか?」
隆司はいつも丁寧な言葉で話してくる。
「なーんもないですよ。どっか連れてってくれんの?」
香苗軽い気持ちで返した。
「実はドライブなんかどうかなって。どうですかねぇ」
隆司と香苗は同じ年だ。30にもうすぐというところ。
社会人になってから合コンで知り合った。
なんか気持ちが落ち着くというか 気を遣うことがなくてラクというか。
職場が近かったこともあり合コンの翌日には一緒にランチをした。
合コンには何度も行ってる。
気が合いそうな子も何人かいた。
話が盛り上がっても ランチをしたことはなかった。
飲んでしゃべって 食べて。
「じゃあ今度ランチ一緒にしましょうか?」
「明日は?」
リップサービスならこの台詞で返事は流される。
「あ、いいですよ。どこにしましょうか」
それを最初に毎日ランチデートするようになった。
香苗は会社ではつるむような相手はいない。
会社に限らない。一般的な女子とはちょっと合わないのだ。
「日曜 どうですか?」
隆司は顔色を見ながらもう一度聞いた。
「いいよ。大丈夫。」
「じゃあ当日お迎えに上がりますよ。」
香苗の家の辺りは入りくんでいてわかりにくいので
一番近いドラッグストアの駐車場を待ち合わせにした。
ランチデートはしてるが仕事上がりにご飯を食べには行ってない。
酒が入らなくても楽しく話せるのはそんなにないことだろう。
日曜当日 いつもとは違う私服姿にお互い少しの違和感と
なんとなくのワクワクを抑えつつ 車に乗り込む。
「今日の目標はなんですか?」
「秋ですから 紅葉なんていかがでしょう?
山から海に抜けてランチと。」
「いいですねぇ。あ、飲み物買ってきたよ」
隆司にいつもの缶コーヒーを差し出した。
「うわっありがとうございます 嬉しいなぁ」
子供のように喜ぶ顔を見ながら香苗はなにかくすぐったいものを感じた。
「じゃあ手を出して下さい」
香苗が右手を出すと隆司は左手で握り そのままはなさなかった。
香苗も無理矢理ほどくことはしなかった。
嫌ではなかった、むしろ心地好い。
ドライブ中時々放すことはあっても またすぐに繋いだ。
その後も何度となくデートするが あの初めて手を繋いだ感じは
切なく胸に残っている。
毎年紅葉を見に行くのは恒例となった