ここからは鎮静剤が効いていた影響か、記憶は途切れ途切れな感じです。
検査後の最初の記憶は「終わりましたよー」の声だった。
ガーゼをまだ目元に貼られていたのか、自分が目をつぶっていたのか、あるいは覚えてないだけなのか、映像の記憶はなく、しばらく声のやりとりしか覚えてない。
どうでしたか?というような問いかけに
「何も覚えていない」という返事をした。
この時も、今も、検査中のことは本当に何も覚えていない。
「そうなんですね、でも検査中は指示が通ってましたよ」
…これ地味に怖くない?
全身麻酔みたいに意識をなくして、体験、記憶のインプットもない状態だったならわかる。
けど、検査中意識はあったけど、覚えていないだけ。
空恐ろしい気分だった。
そこから記憶は途切れて、病室のベッドで母とおしゃべりしてる記憶が途切れ途切れにある。
どうやって病棟に移動し、ベッドに移動したのか、などは覚えていない。
母曰く自分でストレッチャーからベッドに移ったらしい。
検査前の鎮静剤を入れる前のトラブル(?)について、面白おかしくぺちゃくちゃ喋ったのを覚えている。笑い事ではないのに。
今思えば鎮静が解けきらず、いわばハイになったような、もっと別な言い方をするとラリったような状態だったと思う。
話は少し変わるけど、過去に全身麻酔下での腹腔鏡手術を経験したことがある。
この時も、術後麻酔から覚めきらない状態のとき、手術室入室から麻酔が効くまでの間の出来事を、ベッドサイドにいた家族にベラベラベラベラ話しまくった記憶がおぼろげにある。
そして麻酔がしっかり切れると腹部の痛みで大騒ぎ…という出来事があった。
麻酔薬と鎮静剤なので全く同じではないが、おそらく今回も似たような状況のことが起こったのだと思う。
検査にどれくらい時間かかった?いま何時?という質問を何回か母にした記憶もある。
でもさっきも聞いたよな…という意識もあり、覚えていられなくて、質問するのを諦めた場面もあったような気がする。
検査室入室時間が分かっても、前処置にかかった時間などは不明なので、結局どれくらいかかったのか私が知る術はない、のかな。
貴重品類や検査前に着ていた衣類が病室のあるべき場所に収納されていて、母がやってくれたのだとは思うが、そこらへんも記憶にはなかった。
検査後2時間で飲水し、問題なければ食事も摂れるということで、15:10に飲水し、すぐ食事が運ばれた。
完食できてホッとしたのを覚えている。
あくまで感覚と記憶を頼りに頭の中で計算してみると、
おそらく検査は60分ほどの時間を要したのかな、という結論に至る。
とにかく検査のことは何も覚えていないので、苦しかったという記憶はないけど、苦しかったに違いない。
こんな怖い検査、2度と受けたくない。