アイコンの色を塗る時 | 悪態のプログラマ

悪態のプログラマ

とある職業プログラマの悪態を綴る。
入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。

プログラマという仕事をしていると、アイコンやツールバーのような、いわゆる「ドット絵」を描かなければならないことがある。

パッケージソフトでは、デザイナーに作ってもらうところだろう。しかし、特定の会社の中だけで使うような業務アプリでは、そこまでしないのが普通である。そこで、開発者が適当なものを用意するわけである。

最近では、ネットでフリーの素材が入手できるので、自分で描かなければならないという状況も少なくなった。とはいえ、機能に合った絵柄が見つからないような場合には、自作したり、既存のものを改造したりしなければならないこともある。

私も専門家ではないが、ドット絵を作る時に気をつけていることがあるので、書いておこうと思う。ただし、正しいかどうかは別である。


昔のパソコンは、表示できる色数が少なく、アイコンには、既定パレットの16色しか使わないというのが決まりだった。実行環境を選ばないという意味では、今でもそのほうがいいだろう。また、数が少ない方が素人にとっては描きやすいと思う。


ただ、この16色の中にある「明るい色」(上段の黒と白を除いた色)を使うと、どうしても、安っぽい印象になってしまう気がするのだ。

もちろん、個人的な趣味の問題かもしれない。

しかし、伝統的な Microsoft 製品のツールバー等を見ても、「暗い色」が主体に使われているのがわかる。一方で、フリーソフト等では「明るい色」を多用しているものをよく見かける。色彩の問題だけではないとは思うが、やはり、Microsoft 製品に比べると、見劣りしないだろうか?

そんなわけで、私は、16色の中でも、なるべく暗い色を使うようにしている。明るい色は特に強調したい所だけに使うのである。


実際に描いてみるとこんな感じである。

色の比較

「見易さ」という点では、上段の明るい絵の方が良いのかもしれない。しかし、「ツールバー」として貼り付けられたところを想像すると、下段の方がそれっぽいような気がするのだが、どうだろうか?





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