原点。 | あれもあれだから家つくっちゃいました。

原点。

特に書くことがないので(ないこともないけど)、ずっと下書き保存してあった文章に加筆してアップしてみます。




出典は不明だが、ネットで「チルチンびと宣言」という文章を見つけた。


「チルチンびと宣言」


私は小さな家をつくろうと思う。 簡素な家をつくろうと思う。
とても普通だけど幸せな家を。

私は風を感じる家をつくろうと思う。

雨の音が静かに響く家をつくろうと思う。
都会にあっても自然と寄り添う家を。
たとえば、そんな「私」がチルチンびとである。


私は故郷になる家をつくろうと思う。

ずっと愛していける家をつくろうと思う。
時間とともに美しくうつろう家を。
私はマナーいい家をつくろうと思う。 ルールを守った家をつくろうと思う。
街に社会に時代に調和する家を。
たとえば、そんな「私」がチルチンびとである。


誰かがつくった夢をもらうのではなく、 隣りを横目で覗くのでもなく、
自分の主張としての、 自分の生き方としての私の家をつくっていこう。
たとえば、そんな「私」がチルチンびとである。


「チルチンびと」とは、アメリカのアリゾナ州に居住するナバホ族の地名である。「チルチン」とはナバホ族が食用、薬用、夏の喉の渇きを癒す飲用とする植物をいい、「び」は接続詞であり、「と」は水を意味する。母なる大地の恵みでもある「チルチン」とそれを育ててくれる、父なる天の恵み「水」をならべたこの地名は、この先住民族の、ゆるがぬ暮らしぶりを語ってやまない。


今改めて思う。自分はこんな家に住みたかったのだ。こんな家を作りたかったのだ。それは「木の家」。優しくて強くて暖かい木の家に抱かれて、家族で笑って暮らしたかったのだ。この家が自分と家族の故郷となるように、自分も家族も家と共に成長していきたい。

                                                         2006年9月