処理は機械に、考えるのは人間に
さて、以前の記事でマンホールのモデリングを試してみましたが、どんな感想をお持ちになったでしょうか。
「すごい、モデリングできた!」という感想とともに「結構時間かかるのね…」という感想もあったのではないでしょうか。
処理にかける写真の枚数やパソコンのスペックなどにもよりますが、何時間もかかって処理することもザラです。
今回はそんなモデリングを少しでもスマートにできるような方法を解説します。
ポイントはモデリングは機械にさせて、人間は空いた時間を有意義に過ごすことです。
今回も、以前使ったマンホールのデータを使ってモデリングしていきます。
写真データはコチラをご利用ください
処理を自動化(バッチ処理)
まずは、「バッチ処理」について解説します。
バッチ処理ができれば、ずっとパソコンの前に張り付いて監視しなくてもそこそこ大丈夫になります。
まずは、metashapeに画像を読み込みましょう。
図1 写真の読み込み
次に、「ワークフロー」の「バッチ処理」を選択します。
図2 バッチ処理の選択
すると次のような画面がでると思います。
図3 バッチ処理の画面
図3の追加を押して、ジョブを追加しましょう。
まずは、写真のアラインメントを図4のように設定してOKを押しましょう。
図4 写真のアラインメント設定画面の例
再度追加ボタンを押して、次にメッシュ構築を図5のように設定しましょう。
図5 メッシュ構築設定の例
では、さっそく処理をしていくのですが、下に「各工程ごとにプロジェクトを保存する」というボックスがありますね。
ここにチェックを入れると、一つのジョブが終わるたびに自動で保存してくれるので、安心です。
図6 設定後のバッチ処理の画面
準備ができたらOKを押しましょう。
図7 バッチ処理終了後
自動で設定した処理が行われ、モデルができてしまいました。
これなら、寝る前に設定して起きてから確認したり、仕事に行く前に設定して帰宅後に確認したりして時間を自由に使えますね!
…でも、毎回ジョブを設定するのがめんどくさい、という方に朗報です!
図8 右下に💾と📁(保存と読み込み)マークがありますね!
ジョブは保存しておけば、使いたいときに読み込んですぐ使えます!
図8 バッチ処理画面
試しに僕が使っているバッチをダウンロードして読み込んでみましょう。
図9のような画面が出るはずです。
図9 バッチ処理の組み方の例
この例では一旦メッシュまで構築し、その後マスクをかけて、再度モデリングしています。
また、最初のメッシュを一旦確認したいので、3つめまででチェックを止めています。
保存していたバッチはモデリングしたい対象ごとに変更することもできます。
この例が正解とは限らないので、いろいろと試してみると面白いと思います。
出先で確認する(リモートデスクトップ)
さて、バッチ処理を使えばずっとパソコンの前にいなくてもいいことは分かっていただけたと思います。
でも、出先にいる時に、モデリング上手くいったかな…と気になるときもあると思います。
そんな時はリモートデスクトップを使いましょう。
僕が使っているのはGoogle Chromeのリモートデスクトップです。
簡単な登録で、外出先のパソコンやスマホから進行状況を確認・操作できます!
さらに、クラウドなどを併用すれば、現場で写真を撮る → クラウドに写真を入れる → リモートデスクトップで家のPCを操作し、クラウドから写真をダウンロード → metashapeでモデリング…なんてこともできます!
まとめ
今回はバッチ処理とリモートデスクトップについてご紹介しました。
この2つが使えるようになるとモデリングが結構楽になると思います。
処理はパソコンに任せて、人間は別の作業ができるわけです。
特に、リモートデスクトップの場合は処理スピードは処理するPCによるので、出先のPCのスペックが低くても、おうちPCがハイスペックならスイスイ処理できてしまいます。
いろいろと便利なものを使いこなせるようになっていきましょ。