
先週、友人のマンションに遊びに行ったとき、玄関で靴を脱ぎながら「これ、どうにかならない?」と言われました。
築20年ちょっとの2DK。玄関は細長くて、右側に作り付けの下駄箱がひとつ。ご夫婦と小学生の子ども、そしてベビーカーが、そこで毎朝すれ違っています。傘立ては倒れたまま、靴は三和土(たたき)に出しっぱなし。わかる、わかるよ……と思いながら、私は自分の仕事の癖で、まず巻き尺を出してしまいました。
迷っていたのは「替える」か「作る」か
友人の悩みは、ざっくり言うとこの二択でした。
- 今の下駄箱を新しいものに替える
- 思い切って、ちょっと広めのシューズクロークを作る
ネットで調べてみると、リフォーム会社さんのコラムなどでは、下駄箱の交換でだいたい10万〜15万円前後、棚を足すなら10万〜30万円くらい、1畳ぶんをシューズクローク化すると30万〜60万円くらい、という目安がいくつか見つかりました。ただ、会社や工事の範囲によって「どこまで含むか」が違うので、あくまで「そのくらいの幅がありそう」という話です。うちの友人の家の場合はどうなるかは、見積もりを取ってみないとわかりません。
私が気になったのは、金額よりも別のことでした。
シューズクロークを作ると、玄関の通路は今より狭くならない?
数字の上では「1畳取れる」と思っても、ベビーカーを畳まずに通れるかどうかは、図面を眺めているだけではなかなか実感できません。ここが一番、後悔しやすいところだと思っています。

見積もりの前に、写真で並べてみた
そこで、見積もりを頼む前に、玄関の写真を1枚撮って、玄関デザインのAIツールに入れてみることにしました。私が仕事の下書きに使っている道具のひとつです。
使い方は難しくありません。
- 玄関の写真をアップロードする(JPEG/PNG/WebP、10MBまで)
- 好きな雰囲気の写真があれば、参考画像として足す(最大8枚)
- 「ベンチと、ベビーカーが置けるくらいの余白がほしい」と文字で伝える
ツールは、写真から玄関の広さやドアの位置、光の入り方を読み取って、家具や収納の入った提案を出してくれます。20種類以上あるスタイルの中から、友人の部屋に合いそうな「ナチュラル」と「北欧」っぽいものを選んで、何パターンか出してみました。
出てきた案を並べて、友人と二人でスマホをのぞき込みました。
案A:今の下駄箱の位置はそのまま、扉を明るい色に替える案。
すっきりはするけれど、靴の数は増えません。
案B:右側を壁いっぱいの収納にして、座れるベンチを足す案。
靴は入りそう。でも、通路が思ったより細く見えました。
案C:下駄箱を薄い壁面収納に替えて、上にコート掛けを足す案。
一番バランスが良さそうで、友人の第一声は「これ、ベビーカー置けるじゃん」。
実際にベビーカーが置けるかどうかは、写真では確かめられません。でも、「通路の幅が気になる」という不安を、図面の数字ではなく目で見て話せたのは大きかったです。
決め手は「通路」だった
ここからは私の考えです。玄関収納の相談を受けるとき、みなさん最初に聞くのは「どれくらい入りますか?」なのですが、後から困る声のほとんどは「入る量」ではなく「通れない」「ぶつかる」でした。
靴を履くときに腰掛けるスペース、ドアを開けたときのスペース、家族がすれ違うスペース。ここが足りないと、どんなに収納が増えても毎日ストレスが溜まります。
友人の場合も、「シューズクロークを作る」という案は、通路の幅を考えると少し無理がありそうだという結論になりました。まずは案Cに近い形で、壁面収納に替えるところから見積もりを取ってもらうことにしました。
正直、ここは使いにくかったところ
良いところばかり書くのもフェアじゃないので、気になった点も残しておきます。
- 生成するには登録が必要。 無料プランはあって、クレジットカードもいらないのですが、まずアカウントを作る手間があります。
- 寸法は「それっぽい」止まり。 出てくる画像はあくまで雰囲気を見るためのもので、実寸どおりの図面ではありません。最終的な寸法は、必ず採寸して、施工の方と確認してください。
- 収納量はわかりません。 「この棚に靴が何足入るか」は、画像からは判断できません。そこは自分で数えるしかないです。
- 生成のたびに少しずつ違う。 同じ指示でも毎回少し違う案が出るので、気に入ったものはスクリーンショットで残しておくのがおすすめです。
つまり、これは「決める道具」ではなくて、「話し合うための道具」だと思っています。
まとめ
- 玄関収納の相談は、「どれだけ入るか」より先に「通路が足りるか」を考える。
- 見積もりを取る前に、写真で2〜3案を並べておくと、家族や施工の方との話が早い。
- 画像は雰囲気の確認用。寸法は必ず自分で測る。
ちなみに、このツールを作っている ArchyBase には、玄関のほかにも、部屋ごとのデザインツールがいくつか並んでいます。次はうちの友人の洗面所の相談が来そうなので、また試したらここに書きますね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。玄関まわりで悩んでいることがあれば、コメントで教えてください。