ジャパンディって言葉だけが先行して、お客様とのイメージがかみ合わなかったので、AIで先に見せてから話すことにしました。

コンパクトな東京の賃貸マンションのリビングコーナー、和モダンで温かみのあるミニマリストスタイル

先週、担当している改装案件のお客様(40代のご夫婦)から「寝室、ジャパンディな感じにしたいんです」って言われて、正直一瞬固まりました。

インテリア好きの方ならわかると思うんですけど、「ジャパンディ」って言葉自体はここ最近すごく見かけるようになったのに、頭の中のイメージが人によってバラバラなんですよね。ある人は「畳と北欧家具」を想像するし、別の人は「とにかく生成り色を増やす」くらいのふわっとしたイメージだったりする。今回のお客様もまさにそれで、「雑誌で見た感じ」としか言語化できていませんでした。

こういうとき、以前の私は言葉でヒアリングを重ねて、それからラフスケッチや参考画像を集めて、というプロセスを踏んでいました。でも正直、これけっこう時間かかるし、お客様側も「言葉で説明する」のがそもそも苦手な方が多いんです。

とりあえず見せた方が早いんじゃないか

今回試したのが、寝室デザインのAIツールでした。使い方はシンプルで、実際のお部屋の写真をアップロードして(JPEG/PNG/WebPで1枚10MBまで対応、参考にしたい画像も最大8枚まで一緒に追加できます)、スタイルを選ぶだけ。用意されているスタイルは30種類以上あって、モダンミニマリスト、スカンジナビアン、ボーホー、インダストリアルなど、いわゆる王道どころは一通り揃っています。

処理モードが「高速」と「高品質」の2種類あるのもありがたいポイントで、打ち合わせのその場でお客様に見せたいときはとりあえず高速モードで数秒〜十数秒で何パターンか出して、後日きちんとした提案書に使う分だけ高品質モードで作り直す、みたいな使い分けができました。

正直に言うと、「ジャパンディ」という単体スタイルはメニューにドンピシャでは存在しないので、スカンジナビアンをベースに、木の色味や家具のシルエットの好みをこちらで調整しながら、お客様のイメージに近づけていく形になりました。AIが全部を魔法みたいに解決してくれるわけではなくて、「たたき台を高速で量産できる」というのが正しい距離感だと思います。

お客様の反応が一番の収穫

その場で3パターンほど生成して見せたところ、お客様の反応がすごく分かりやすかったです。「あ、これは違う」「これは近いけど、もう少し木の色が明るい方がいい」って、写真を見ながらだと一瞬で言葉が出てくるんですよね。今まで抽象的な単語だけでやり取りしていたのが嘘みたいでした。

結果的に、最終的な方向性が決まるまでにかかった時間は、いつもの半分以下だったと思います。しかも「なんとなく合わせた」提案ではなく、お客様自身が「これです」と選んだ画像がベースになっているので、後から「イメージと違った」という手戻りのリスクもかなり下がる感覚があります。

一人暮らしのワンルーム、折りたたみ布団スペース、和の落ち着きと北欧の温もりを感じる配色

費用面では無料アカウントを作るだけでクレジットがついてくるので、今回みたいに「打ち合わせの場でとりあえず試す」という使い方には向いていると思います。ただし出力はあくまで正方形(1:1)の画像なので、細長い寝室のプロポーションを正確に確認したいときは、別途採寸した図面とあわせて見る必要があります。ここは道具の特性として頭に入れておくといいところです。

ジャパンディに限らず、言葉になりにくいスタイルほど相性がいい

今回のことがあって思ったのが、こういうAIツールが一番効くのは、「流行りの言葉はあるけど、みんなのイメージがバラバラなスタイル」を扱うときだな、ということです。ジャパンディだけじゃなくて、最近だとバイオフィリック(観葉植物多め・自然素材寄り)とか、韓国系の淡色インテリアなんかも、同じように言葉が先行して実態のイメージが揺れやすいジャンルだと感じます。

こういうスタイルの提案をするとき、これからは最初から言葉で説明しようとせず、先にAIで数パターン見せてから会話を始める、という順番に変えていこうと思っています。

寝室のご提案で悩んでいる方、特に「ジャパンディにしたいけど具体的に何をどうすればいいか分からない」というお客様を抱えている同業の方には、一度打ち合わせの場で試してみることをおすすめします。少なくとも私は、今回の案件でだいぶ助けられました。