九谷焼に続いて...帰りに越前焼を見てきました^^
越前焼は六古窯の1つです。
しかし、その割には知名度は低いような気がします。
越前焼はこのぐい呑のように赤褐色の土肌に自然釉が大胆に流れ落ちる重厚な味わいが特徴的な焼き締め陶だったのですが、他のやきものに押されて江戸時代から昭和にかけて衰退の道をたどっていったそうです。
ただでさえ地味な越前焼がそのような状況にあるとなれば知名度が低いのも頷けるところです。
ただ、そんな越前焼の復興を目指して福井県が30年余り前に「越前陶芸村 」を起こしてからは、全国各地から陶芸家が集まるようになり、若干、活気が戻ってきているらしいです。
そうして全国各地から集まってきた陶芸家たちが、伝統を活かしつつ様々なスタイルのやきものを創作しているというのが今の越前焼のようです。
さて、私は例によって越前焼らしいコーヒーカップを探してみたのですが、伝統的な焼き締め陶を作っている作家はいるものの、コーヒーカップを作っている人はなかなかいないらしく、イメージしていたようなものが見つかりませんでした。
ということで、越前焼らしいものとして「ぐい呑」を購入し、コーヒーカップについては伝統的な越前焼の風情はあまり感じられないがシンプルで使い勝手のよさそうなこのカップを購入しました。
この越前焼もそうですが、最近はや手法や人材の交流が進んでいるのか、どこのやきものの産地でも一見どこのやきものかわからないような器が増えているような気がします。
産地よりも作家個人がやきものを特徴付ける主体になっているような...これも時代の流れなのでしょうか?