今日は、朝、バナナを売りに来た女の子達と折り紙して遊んだ。
この近くに住んでるようで、この子達もサパティスタらしい。
靴は履いてなくて、貧しい様子。
学校には行っていないという。
女の子達を部屋に招き入れた時に、みんながベッドで遊んでたのが印象的だった。
彼女達の家にはベッドがあるはずなく、スプリングの入ってない調子の良くないベッドに倒れこんでは起き上がり、マットの弾む感触を楽しんで、繰り返し遊んでた。
彼女達の長い髪が可愛くて、編みこみをしてあげたりして遊んだ。
きっとシャンプーなんかはないのだろう。髪はすぐにからまる。
みんなに見守られながら絵を描く。
サパティスタの人達を応援したくて。
一人の女の子が近寄ってくる。
14歳だというが外見はもうすっかり大人の女性に見える。
あどけなさはもうほとんどない。
14歳というとメキシコではもう立派な大人だ。
家族の立派な労働力だ。
結婚もできる。子供も産める。
「彼氏はいるの?」尋ねると。
「いない・・・。うそ!いるよ!」とあどけなく笑う。
「彼はサパティスタ?」と聞くと、
「もちろん!」嬉しそうに笑う。
サパティスタが発起する以前、先住民女性は結婚相手を選ぶ権利は無いに等しかった。
年頃の女性は、相手の顔もろくに知らないまま、酒と交換に嫁ぐという理解しがたい状況だった。
先住民女性は、結婚しないと食べていけない。
男性にすがることしか出来なかった。
男性は有利だ。
浮気されても女性は捨てられたくない為に我慢する。
時には父親が娘を強姦することもあった。
母親は旦那に逆らえないのでしばしばそれに協力することもあったそうだ。
男性が働かず、酒に溺れてアルコール中毒になっても女性は文句言わず、自ら働く。
家族を養う為に。
離婚する・出戻りになるということはありえなかった。
戻る家は無いのだ。
しかし、男性は外に女を作ると、平気で家族を捨てた。
父親のいない家庭はそう珍しくなかった。
サパティスタ蜂起後、サパティスタは独自に法律を作った。
中に、「女性革命法」というものがある。
1 すべての女性は、その人種、信仰、政治信条に関わらず、自らの意志と能力が決める範囲において革命闘争 に参加する権利がある。
2 すべての女性は、仕事をし公正な給料を受ける権利がある。
3 すべての女性は、自らが産んで育てることのできる子どもの数を決める権利がある。
4 すべての女性は、村の問題に関わり、自由かつ民主的に選出されれば村の任務につく権利がある。
5 すべての女性とその子供たちは、健康と栄養について基本的な配慮を受ける権利がある
6 すべての女性は、教育を受ける権利がある
7 すべての女性は、自らのパートナーを選び、結婚を強制されない権利がある。
8 いかなる女性も、家族からであれ他人からであれ暴力や肉体的虐待を受けることがあってはならない。
9 すべての女性は、組織の指導部を担い、革命軍において軍の階級を持つことが可能である。
10すべての女性は、革命法および法規が定めるすべての権利と義務を持つ。
これは長く虐げられてきた女性を保護するものだ。
これにより、サパティスタ内での女性は幾分か救われた。
「彼がいる!」
嬉しそうに語る彼女こそが、サパティスタの作り上げた理想の世界だと思った。
でもコレはサパティスタ内での話。
現在でも、虐げられてる先住民女性はたくさんいる。
自由な恋愛をしてる彼女はまだまだごく稀な存在かもしれない。
先住民女性を応援したい。
そんな意味もこめて絵を描く。
彼女に年齢を聞かれ「26歳だよ」と答える。
「結婚してる?」と聞かれ
「まだだよ。遅いかな?」と聞くと
「遅いよ!」と笑われてしまった。
・・・酒かなんかと交換してもらおうかしら。
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