内装基調色 聞きなれない言葉かもしれませんが、
自動車のデザイン業務ではとても日常的な言葉でした。
226号の復元にあたり、
文化庁に行ったりしながら最終的にたどり着いた復元方針が、
「廃車時の姿を維持する」事。
僕は当初から、北勢線の愛着・アイデンティティーには、
みんなの愛着ある思い出を「見える化」する事だと、
北勢線活性化ワークショップの頃から考えていましたので、
この方針に導けてよかったと思っています。
ファンの方々には色々なご意見があるようですが、
この方針からも、又、現状を探りながら復元していく現実からも、
これ以外に手は無いんです。

事実、今回の内装基調色の確認は大変手間取りました。
まず、四日市の公園時代に、異なる色が塗り重ねられていました。
この色を剥離して始めて本来の色が出て来た訳です。
が・・・。226号は220型中では最も原型を留めていたとはいえ、
多箇所の改造を受けているようで、場所により色が異なるのです。
おまけに、近鉄以前の三重交通時代、それ以前と、塗料はめくれにめくれ、
最下層はどうやら予想通りニス仕上げとなっていました。
その中から見つけ出したのがマンセル0.5Y8.4/3.9という色。
(これには落ちがあるのですが、それは又別の機会に・・・)
晴れて、フタル酸レジエナメル塗料で発注の運びとなりました。

シート生地(これは自動車用語かも・・・。鉄道では座席表布)
は当初からモケット張りであった事が、
母の証言?と図面から読み取れるのですが、
基調色以上に当時の色はわかりがたいのです。
廃車時の近鉄モケットはS江織物製であるので、
自動車デザイナー時代の人脈をたどりメーカーへ問い合わせた所、
意図にご賛同いただき、無償にて供給していただける事に!!!、
見慣れたマルーン色モケットの色見本も送られてきました。
自動車用に比べてその毛足の長い事!!
(近鉄本社に確認の上、供給くださった辺り、さすがH工場長です!!)

このように、226号の復元は本物の素材を供給して下さる
多くの皆さんの好意により支えられているのです。
さらに極めつけは、当時、226号の改造・修繕・整備に関わっていた
たのもしくカッコいいおっちゃん達による本物の技で仕上げられていく所です。