21世紀  不可触民ですぞ!


訳者の山際素男氏のサイン入り、但し私の名前ではない。古本屋で購入した物で女性の名前でした。(私なら手放さない)どのような経緯で古本屋に並ぶのかも興味は尽きませんが・・・きれいな状態だったのと特に興味のある分野なので購入。

著書はM・R・アナンド 1935年に出版された処女作で世界38カ国で訳され日本では1942年に一度訳され、山際素男氏が1984年に再び訳したものです。

三一書房 発行・・・・納得です。


インドのカースト制度に4階級の身分制度があります、ブラーミン(バラモン)クシャトリヤ(王侯,戦士階級)ヴァイシャ(商人階級)シュードラがあり,その下に不可触民(現在では「指定カースト」と呼ばれている)と呼ばれる最下位の人々が現代にも存在するそうです。IT産業で急速な近代化を進めているインドですが・・・・


便所掃除人のバクハの一日を写実的に描いています。・・・・・・物語は読んでくだされ。


インド解放の父と呼ばれているマハトマ・ガンジーは,不可触民を「神の子(ハリジャン)」と呼んで敬ったことから「不可触民の父」といわれているが、実はこれは歴史の捏造であるらしい(これはブラーミン出身のインドの歴史学者のアンベードカルは言っている)。ガンジーはブラーミンであり,不可触民なんて最初から人間と思っていなかったらしい。


研究者によれば、ガンジーは「古き良きカースト社会」実現のためにインドの独立運動を行った。

すなわち、ガンジーの考えた平等社会とは、労働力としての不可触民の存在を前提にしたものであり、彼はイスラム教徒の分離独立選挙は認めたが、不可触民の分離独立選挙は最後まで弾圧し、それを唱えるアンベードカルを脅迫さえしたそうです。


ガンジーは次のように公式に発言している。

・ヒンズー社会が存続するとしたら,それはカースト制度のうえに成り立っているからである。自治独立の芽はカースト制の中にこそ求められるべきだ。

・異カーストの間で食事をともにせず,結婚しないからといってカースト制が悪い  とはいえない。

・カーストを超えて結婚し,職業を選ぶのは,ヒンズー教徒にカーストの真髄である世襲的職業原理を放棄せよといっているのと同じだ。世襲的原理は永遠の原理だ。

・ブラーミンがシュードラに変わり,シュードラがブラーミンに取って代わるようになれば社会的,政治的大混乱を生じる。カースト制は社会の自然な秩序である。


日本にもある被差別部落問題、何故に人間社会は差別、区別が必要なのか?

必然性があるのでは?と私は思っているのです。格差社会は現にあるし、これなくして社会の繁栄は望めないのではないかとも思っているのです。

こんな事を考えさせる本です。


ヒンズー教と仏教の国 興味の尽きない不可触民・・・・研究は続く