■ EKSAについて
中国の音響機器ブランドの中で、コストパフォーマンスの良いヘッドホン製品を作るメーカーの中にONEODIOというブランドがあります。
- 例えば有線イヤホンをたくさん作っているのはKZ。
- ワイヤレスイヤホンをたくさん作ているのはQCY。
- 最近ヘッドホンをたくさん作ってているのはONEODIO。
EKSAはONEODIOのサブブランドとしてゲーミングヘッドセットをローンチしています。
■ EKSA E4 について
EKSAはCmediaチップが採用された安価なヘッドセットを多く発売しています。
たまには期待以上の性能を持ったヘッドセットを作ったりしましたが、代表的にE3 Proというステレオヘッドセットの場合20ドル前半の価格にもかかわらず良好な音響性能でFPSゲームのサウンドプレイに必要な基本技に忠実だった製品でした。残念ながら22年末に生産終了。
そしてE3 Proの生産終了に際して発表された製品がE4という30ドル前半の製品です。 E4のコマーシャルを見ながらいくつか興味深い点が目に入りました。
- 音響専門メーカーであるオーディオ テクニカとゲーミング ヘッドセットの傑作の一つであるハイパーXの一部(アルファ系)製品に使用されるデュアルチャンバー構造
- ドライバーユニット構造が一般的なゲーミングヘッドセットらしくなく良い部品が採用され応答性能が良好に見える点
- ゲーミング ヘッドセットでは初めて見る高級仕様の単結晶銅ケーブル
といった一般的なヘッドセットではなかなか見られないかなり高級感のある仕様を備えていることです。
果たしてそのような広告どおりに性能が出るのかテスト結果を見てみましょう。
■ 外観及び構成品
- 本体、スプリッター、税務質感の極細糸材質のようなポーチ
- スイベル機能があり収納や携帯が容易です。
- マイクとケーブルは一体型でマイクはフレキシブルですが曲がり具合は大きくありません。
- ヘッドバンド構造物以外はプラスチックなので重さは263gで軽量級です。
- 左イヤーカップにはマイクON/OFFボタンとボリューム ホイールが付いています。
- イヤーパッドは着脱式で外径100x80、内径60x40の大きさで汎用イヤーパッドと互換性があります。
- イヤーパッドの材質はPU合成皮革と推定され、かなり柔らかいのでメガネ着用時にも負担が少ないです。
- 内部にスポンジが一枚入っています。テスト結果これは一部の高音域を下げる役割を果たします。
- 確かにデュアルチャンバーですね!!! ドライバーユニットにもスポンジが一枚入っていますがこの部分も一部の中高音域を下げる役割よう。
- PUBGのチームメンバーの一人に着装させてみました。
- 着心地の面では張力が弱い方なので髪が大きい人も楽に着装できる反面、
- 長さの調節幅がやや少ない方なので頭の形が長い人には多少窮屈ですね。(クラウド アルファにに近い長さ調節幅)
- EKSAのロゴがマーキングされてるがLEDではありません。 銀色にポインティング。
■ SPEC SHEET
- 32オーム/103dBでサウンドカードの助けがなくてもボリューム確保に特に問題はありません。
- マイクは指向性カーディオイド構造で、受音性能と周辺音遮断力は良好です。
- ケーブル長さは2mで余裕があり、3.5mm接続のみサポートします。
■ 周波数特性テスト
- 赤い線がEKSA E4、青い線がクラウドアルファの周波数応答特性です。
- A区間:階間足音に関係する低音域帯の場合アルファより若干ブースティング。 GOOD
- B区間:環境音、銃撃音の残響などに関係する中低音域帯は十分抑制。 VERY GOOD
- C区間:野外足音関係する中音域帯はかなりブースティング。 GOOD
- D区間:短距離総撃音に関係する高音域帯はアルファより十分抑制。 VERY GOOD
- 総合して個人的に判断するとPUBGをはじめとするFPSのサウンドプレイのためのチューニングはEQを適用してない状態ではアルファより良い特性を持っていると思われます。 @@;
■ よりディテールな分析
1) サウンドプレイ用に私がヘッドセットやイヤホンを特定区間に対してEQを適用する部分をすでに機器自体のチューニングで十分に調節されている部分は称賛に褒めても十分だと思います。 測定テストおよび実使用テストを経て、気になるような性能的な問題はありませんでした。
適切なステージ性能、良好な定位と応答特性は音響機器としての基本に忠実に作られており、デュアルチャンバーとレリーフ構造による音の精度の面では特に非の打ちどころがありません。
2) クラウド アルファをベンチマーキングした痕跡と比較
ゲーミング系のヘッドセットの場合ドライバーのサイズが音響性能に及ぼす影響は大きくない方ですが、ESKA E4の場合クラウドアルファと同じ50mmサイズのドライバー、デュアルチャンバー、レリーフ構造までまともに真似したと見られます。 むしろケーブルと振動板など一定部分は高級ヘッドホン機器で使われるほどの部品を使って既存製品との差別化まで狙っている点はむしろ怖いですね。 ^^;
しかし···クラウド アルファを超えることができるのか?と自問するとコスパでは十分超えているが、エンジニアリングの面でアプローチした性能と設計面ではまだ若干不足していると思われます。
テストしながら感じたクラウド アルファに比べて足りない点はハウジングの設計と材質、チューニングの実力でクラウド アルファが長い間リファレンス級ヘッドホン メーカーの機器をモディファイして使用してきただけにONEODIO&EKSAという経歴が短い新生企業で作り出す全般的な「音の質感」、「残響および反響特性」はアルファよりはやや残念な方です。
→ 言い換えればアルファがあまりにもよく作られた機器であり、個人的には依然としてサウンド プレイにおいては非常に優れているということ。
■ 個人的な総合と要約
クラウド アルファと多くの部分が似ているためアルファと比較しながら打ち下ろすことを試みたが、EKAS E4ほどサウンドプレイ用にチューニングがきちんとされていて良好な音響性能を持つ製品は私の経験の上初めてである部分ではむしろアルファより良い面もあるこのような製品を30ドル前半(割引時には20ドル半ば)で見ることができるというのが新鮮な経験でした。
それで結論は… 2%足りないクラウド アルファというニックネームを付けてあげようかと思います。