『は?』
そこに居た仲間内全員。
と言ってもその時にいた6人。言い出した本人を除いた5人全員あまりの事に声を出せずにいた。
彼女は平然と、コンビニのカフェラテに挿したストローを唇に挟んで吸い上げる。
『は?ちょ、うそだろ?いつの間に彼氏?そんなのいたっけ?』
と素直な反応を見せたのは充だった。
『え?結婚?まだ学生だよ?あと1年どうすんの?』
ちふみは現実的で槇は悠宇とこちらの様子を探る。
『彼氏……ってか、、なぁ?律』
槇の目くばせに思わずたじろいだ俺は大袈裟に否定した。
『いや、俺は…別に…』
『…彼氏は…いないけど…婚約者がいるみたい』
彼女は淡々と答えた
『は?今時?何それ』
『……おばあちゃんが長くなくて』
『育ててくれたばあちゃん?確か2人暮らしって言ってたけど』
『そう。入院したり、治療費とか全部おばあちゃんの幼馴染が見てくれるんだって。でもそれには私がそのおばあちゃんの幼馴染の孫と結婚するのが条件だって』
『な、そんな…』
『土曜にお見合い。だから此処には土曜は来ないね』
『……いやぁなんか…今時なにそれ』
『本当にそう思う。でも、ごめんねみんな…でも、来れる時は来るから』
今朝、車内でキスをしてと言ったその唇は今一体何を言ってるのか、処理できずに呆然としていた。
誰も気付かないけど彼女は涙目でカフェラテを持つ手が震えていた。
『ちょっと…』
堪らずに腕を掴んで、彼女を連れて外へ出た。
『ちょっ、離して!なに?』
『何って…他に何か言う事は?初めて聞いたけど…結婚?』
『そうよ。結婚よ。私は結婚する。しないとならないの』
真っ直ぐに彼女を見つめる俺から彼女は視線を外した。
無性に込み上げる怒りと、こんな瞬間でさえ太々しく不機嫌な彼女でも愛しいと思った。
『お前、今朝なんて言った?俺に何を頼んだ?』
『あ、あれはもういいわ。だって、嫌だって言ったじゃない。』
『……撤回する』
言葉に驚いた彼女が狼狽えるのを無視して距離を取ろうとする彼女を無理に引き寄せた
『え?』
『お前が願った事だ』
驚いたままの彼女のその唇を塞いだ
黎明に綺羅3へ続く
言わずもがな今ハマってる春花秋月の2人イメージで書いてますます。
パーっと書いたので…またゆっくり加筆します。↑完成形を上げろよ。
朝起きて思いついたまんま書いたのその勢いであげたんでーす。←開き直り