男という生物は…1

まぁ、わたし…男を信用できないのでね。
旦那がこれまで一片の曇りもない良き夫、良き父という肩書きであろうとね…曇りはない！とは言い切れないのがね、、

ホワイトカラーな仕事ではありません。出張ばかりで全国あちこちにいきます。出張は1ヶ月～3ヶ月行く場合もあれば短期で帰る事もある。特殊な仕事と言えばそう。

ある時、長期出張から帰ってきた。かれこれ10年くらい前かな。
あの頃はまだガラケーだった。でもゲームだか何だかで開いたまま持ち主のワニはガーガーこたつで寝ている。

ピコン

と光った。開いた画面、メールの冒頭の一文が視界に入った。

「無事に家に着いた？今何してる？」

何やら絵文字も見え隠れした。

私は即座に携帯を手にする。さて、どうしてやろう。。
すぐそばで長女はテレビを見ながら笑っている。母は携帯を見つめ笑っている。。異様な光景。

【無事に帰った。久しぶりに会った嫁が可愛すぎてびびった。愛、再確認したわ。今、家族で買い物中】

と打ち、躊躇いもなく送信。そして返事を待った。

『そっか…』

と返事がきたので

【なんで？】

と聞く。軽い誘導尋問。これで何か言ってきたらきたねーヒゲ面のワニ顔旦那を叩き起こすつもりだったが…

『良かったね！幸せだね』

と来たので

【おぅ。めっちゃ幸せ！】

と送った。

それからは返事なし。暫く待ったが何もなかった。

が突然着信が鳴ったので私が代わりに出てあげる。優しい嫁だから。親切すぎる私。

［はい！］

ガチャン！と切られたのでワニを起こす事にする。。

続く