ある日、大学の歴史講師アダムは、同僚から薦められた映画を鑑賞していたとき、端役の中に自分と瓜二つの俳優を発見する。あまりに似すぎていることに驚愕し、取り憑かれたようにその俳優のことを調べ始めるアダム。やがてアンソニーという名前を突き止め、ついに2人は対面する。彼らは、後天的に出来た傷跡を含め、服装以外のすべてが一緒だった。まったく同じもう一人の自分の存在に気づいてしまったアダムとアンソニー。彼らの運命は、互いの恋人と妻をも巻き込み、思いも寄らぬ方向へと向かっていくが…。

 

 

 

 

 

 

こちらは2013年制作の カナダ スペイン の合作映画になります カチンコ

 

 

 

 

「プリズナーズ」「ボーダーライン」そして「メッセージ」「ブレードランナー20

 

49」と、のりにのっている カナダ出身の ドゥニ・ヴィルヌーヴ 監督の サスペン

 

ス?映画です 主演で一人二役を演じるのが、「プリズナーズ」に引き続き ジェイ

 

ク・ギレンホール が務めています

 

 

 

 

オープニング、摩訶不思議な世界観の秘密クラブのような映像で始まります カット

 

が変わり 主人公である、大学の歴史講師 アダム の授業シーンになります 授業内容

 

は 「独裁と支配」 について、古代の支配方法は2つあり、1つは、パンと娯楽で支配

 

する方法 もう1つは、教育を制限して知識を与えず支配する方法 そして歴史はそ

 

れを繰り返し続けて来た、という内容であります 

 

 

 

 

これがこのお話の、ある種重要なテーマの一つになっているのが後で分かるのですが

 

その後、休憩時間に同僚の講師から「道は開かれる」という映画を薦められ、気にな

 

って観てみると、そこに自分そっくりの人間が写っているのであります !!

 

 

 

 

驚くと同時に深く感心を抱いた アダム は、その人物の身元を調べ始め、ついにはその

 

本人アンソニー と会ってみるのですが、あまりに自分に似ている事、そして身体にあ

 

る傷までも一致する事に恐怖すら覚え、その場を立ち去ってしまうのでありました、

 

 

 

 

観ているこちらもパニックであります、行き別れた双子? タイトルからの推測でクロ

 

ーン?はたまたパラドクス!? と様々な推理を働かせるのであります それだけでは

 

無く、劇中にインサートされる 「蜘蛛」 クモ  の抽象的なイメージが何を意味し、象徴

 

しているのか もやもや

 

 

 

 

アダム にはセクシーで都合の良い彼女がいます、アンソニー には妊娠中でお腹の大き

 

な妻が、それぞれいます この連れ添いの女性の違いにも含みが隠されているのです 

 

観はじめた時は、SF的要素のサスペンス映画と思っていたのですが、話が進むにつ

 

れ、これは カフカ か、はたまた リンチ の世界へ迷い込んでしまったかのような ラビ

 

リンス でありますそして、ラストのラスト 天使の輪  驚き  ぎゃ~~~ビックリマーク なのでありました

 

 

 

 

表面的に観るとなんじゃこりゃ~ !? という映画なのでありますが、色々と考察してみ

 

ると面白い表現方法をした、自己乖離 (じこかいり) 幻想 を描いた作品になってい

 

たと気付かされます ただ、確かにややこしい手順で表現されているのでありますが

 

 

 

 

原作小説の映画化ですから、そうなっているのでしょうがね でも映像や映画的表現

 

は、やはりただ者では無い感がにじみ出ております 次世代の重要な フィルムメーカ

 

ー になる事は間違いない監督さんでありまする 映画

 

この摩訶不思議な、願望ループ 無限 の世界を一度体験してみてはいかがでしょうか?

 

では、また。