1977年、ロンドン郊外 パンクが大好きなのに自分は内気で鬱屈した毎日を送る高校生エン ある日、ライブの帰りに不思議なパーティに迷い込んだ彼は、そこで美少女のザンと出会う 規則だらけの生活にうんざりしていた彼女はエンが語るパンクに興味を持ち、パーティを抜け出し、エンと一緒に街へ繰り出す そんな彼女の正体は、遠い惑星からやって来た異星人だった そして彼女が地球にいられる時間は残りわずか48時間だったが…
こちらは2017年制作の イギリス アメリカ
の合作映画です(102分)
2006年に発表された 同名SF短編小説が原作で、「ヘドウィグ・アンド・アング
リーインチ」の ジョン・キャメロン・ミッチェル が監督を務めております その時点
で一筋縄ではいかない映画の予感、、、そして、その通りのクセの強い作品が仕上が
っていたのでした
原作そのままのタイトルで、日本のタイトルもそのままでありますが、その甘いタイ
トルでレンタルすると痛い目にあう内容であります と言っても、ちゃんと ボーイ
ミーツガール映画であるのですがね 大まかな内容は上をご覧になって頂くとし
て、映画化の際に新たに取り入れたのが、パンクという音楽の要素 時代も19
77年に設定して、パンクというものを 若者の象徴や、社会、 大人に対する反抗の武
器として使われております
主人公である高校生の エンが迷い込んだパーティで、少女のザンに出会う訳ですが、
そのパーティに居る人達の 見た目 (60年代の映画に出て来そうな、未来人のような
古さと、斬新さを兼ね備えたような出で立ち) そして、語る内容も どこか 「変」
さが、カルト教団のようですが、意外に的を射ているように聞こえてしまう所に、現
在にも繋がる社会批判を感じるのでした
その集団から2日間だけ抜け出して エンと過ごすザン パンクなるものを体験する事
になります 簡単に言ってしまうと 「ローマの休日」 のような映画でもありますが、
そこにパンクに代表される社会的な批判の要素と、宇宙的な哲学風思想が入り混じる
カオスと愛の物語が綴られる事になります。映画のルックスもカオスでいて、オシャ
レです 時折 摩訶不思議な CG映像が挟み込まれますが、、(その為、映画が始まっ
ているのに、映画会社のクレジットがまだ続いていると勘違いする羽目になりました
ご覧になると分かるかと、、、 )
ザンを演じるのが エル・ファニング でありまして、ほぼ彼女の魅力だけで見せられて
しまいます ダサメのロングコートでも彼女が着ると オシャレに見えてしまうのでし
た 他には ニコール・キッドマン がパンクの女王のようなキャラクターを、振り
切った演技で演じておられました エンを演じるのは本作がデビューの アレック
ス・シャープ という俳優さんですが、あえてジョン・レノンに寄せた感じも、何か
の含みを感じてしまいます。
パンク (大人社会への反抗)と、宇宙 (哲学) と、愛 が不器用にぐるぐると回った
ような 作品ですが、ラストには意外な形で 愛 が勝ち戻って来るという、ちょっ
と感動させる 不思議なエンディングになっております キッチュで魅力的な宇宙
人と、かなりの変化球映画でありますが、目先の変わった作品をご覧になりたい方に
は楽しめるかと思いますので、興味がありましたらご覧になってみて下さいませです
では、また次回ですよ~!
ライブでシャウトする エル・ファニング 嬢です 宜しければです