1967年7月 デトロイト 黒人たちによる暴動が激化し、鎮圧に乗り出した軍や地元警察との衝突で街はまるで戦場と化していた そんな中、運悪く暴動に巻き込まれ身動きできなくなった人気バンド“ザ・ドラマティックス”のメンバー、ラリーが宿泊していたアルジェ・モーテルで銃声が鳴り響く それは黒人宿泊客の一人がレース用の空砲をふざけて鳴らしたものだった しかし、それを狙撃手による発砲と思い込んだ大勢の警察官がモーテルになだれ込んでくる やがて、偶然居合わせただけの若者たちが、白人警官のおぞましい尋問の餌食となっていくのだったが、、、

 

 

 

 

 

 

こちらは2017年制作の アメリカ映画 アメリカ です(142分)

 

1967年にアメリカのデトロイトで起きた、黒人による暴動の際に発生した アルジ

 

ェ・モーテル事件 を題材にした作品で、事件発生から50年後にあたるこの時期に映

 

画化されたものです。本作を監督したのが、「ハート・ロッカー」 「ゼロ・ダーク・

 

サーティ」 、以前ご紹介致しました 「カルテルランド」 の キャスリン・ビグロー 

 

で、今回もハードな題材に挑戦されております。 筋肉 

 

 

 

 

Movie  この作品自体は、微妙なバランスで成り立っておりまして、映画前半は正に、ド

 

キュメンタリーに近い演出で、当時のニュース映像が時々差し込まれ、暴動に至った

 

過程が描かれます。 カラーバー  アフリカ系の退役軍人の功績を讃える式典がデトロイトで

 

催されていたその裏で、デトロイト市警察は違法酒場の摘発を行っていたのですが、

 

その光景を見た近隣の黒人住民​​​​​​と警察の間で揉め事が起きます。 ムカムカ  それが発端とな

 

って、大規模な暴動にまで拡大して行きます 

 

 

 

 

暴動が始まって3日目の夜 鎮圧の為にデトロイト警察、州警察、軍隊を動員して警

 

戒する中、近隣にあった アルジェ・モーテル に宿泊していた一人が、ふざけて警官隊

 

に向けて 競技用のスターターピストル を発砲  ドンッ 銃  狙撃されたと思った警官隊

 

はアルジェ・モーテルを包囲し、モーテルの中へ突入してきます ドア ハッそこに宿泊

 

していた9人 (白人女性2人) が、人権を無視した暴力と恐怖の尋問を受ける事にな

 

ります この張りつめた、密室での恐怖の尋問シーンが40分程つづきます。黒人と

 

一緒に居たという事で、白人女性も黒人と同等の扱いになり、銃底で顔を殴られたり

 

しますグー

 

 

 

 

当時の黒人に対しての扱いの酷さが、浮き彫りになる場面です まだデトロイトには

 

白人警官しか存在していませんでした されるがままの容疑者となった若者達 この

 

場面は実際に被害にあった人達の証言に基づいて再現されているそうです ある意

 

味、被害者からの証言でのみとも言えます 密室で起きた事件である分、むき出しの

 

濃厚さが浮き彫りに表現されています 無知による差別主義と正義の履き違え てんびん座 

 

虚栄の人権と嘘で塗り固めた事実 最終的に事件は、黒人3人が死亡し、白人3人と黒

 

人6人が重傷を負う事で収束します。それは大きく取り上げられ、裁判という司法の場

 

に移されます 3人の警察官が殺人と暴行の罪に問われますが、陪審員は全て白人で

 

構成され、判決は意外なものとなります。 ちびっこハンマー

 

 

 

 

映画を観ていると、何故最初の時点でスターターピストルの事を話さなかったのか?

 

最後まで真実を語らず、黙っていたのか?という普通では理解し難い部分もあるので

 

すが、それは当事者でなければ分かりずらい 空気感 とでもいった、警官への不信感や

 

微かな抵抗感もあったのかも知れません にしても、という疑問は何故か残るのです

 

が、、差別主義者の警官 クラウスを演じるのは 「レヴェナント」 「メイズランナ

 

ー」 の ウィル・ポールター が、嫌われ役を一手に引き受けていて、見事な、憎った

 

らしく 反面凄いヘタレ悪役ぶりを披露しています 唯一、黒人で銃を持つ警備員役で

 

「スターウォーズ」 のフィン ヨーダ でブレイクした ジョン・ボイエガ が、これまた

 

存在感のある微妙な立場の役を演じきっています。  

 

 

 

 

この映画が公開されて、当時の警察官だった白人は、はたして観るのか はてなマーク それが気

 

になる私なのでした 真顔 モータウンレコード も関わりの深い デトロイトの一面も

 

見れる作品であります ゴールド 50年経った現在も、白人警官による黒人の射殺事件は

 

絶えないようで、まだまだ遠い道のりなのでしょうか、、映画でしか経験の出来ない

 

したくない作品でございます 歴史的事実の勉強にもなりますので、興味がありまし

 

たらご覧になってみて下さいませです  目

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

 

オープニング映像で、如何にしてここに至ったかが理解出来るようになっております メラメラ