ショコラ 君がいて、僕がいる
フランス北部 巡業中の小さなサーカス一座に職を求めてやってきた落ちぶれた芸人フティット 彼はそこで人食い族を演じる黒人青年カナンガと出会い、コンビを組もうと提案する 願ってもない誘いと、これを快諾したカナンガは名をショコラと改め、ここに白人と黒人による前代未聞のコンビ 「フティット&ショコラ」 が誕生する 2人の芸はたちまち評判となりサーカスは連日大入りで、噂を聞きつけたパリの名門“ヌーヴォー・シルク”にスカウトされる そこでもフティット&ショコラは観客を大いに楽しませ、瞬く間にパリ一番の人気芸人となるショコラだったが…。
こちらは2015年制作の フランス映画
です(119分)
ヒット作 「最強のふたり」 の オマール・シー と チャップリン
のお孫さんで、
役者のジェームズ・ティエレ の二人が、実在した喜劇人の 友情と人生 を描いた映画
です。
19世紀末のフランス 田舎のサーカス団にいたカナンガ (後のショコラ) を、
落ち目の道化師だったフティットがスカウトし、コンビを組む事になります 白人と
黒人という前代未聞の組み合わせの芸人コンビは人気を博し、やがてパリの名門 ヌー
ヴォー・シルク から引き抜きの話が来ます カナンガは芸名をショコラと改め、大喜
びでヌーヴォー・シルクの専属となり 「フティット&ショコラ」 の名で芸を披露しま
す たちまち彼等の出し物は大うけで
皆の脚光を浴びる事となります 大金
を手にし、高価な服をまとい
派手な生活や賭け事にのめり込んで行くショコラ
しかし、警察に目をつけられ、不法滞在の罪で逮捕され拷問を受けることになります
その牢屋で、有色人種の哲学者と出会った事で、ショコラの中で何かが変わって行き
ます。フティットの尽力によってなんとか釈放されるショコラ その後も、コンビ
の人気は続きますが、根深い人種差別に苦悩するショコラは、ますます酒やアヘン、
ギャンブルに溺れ、フティットとの溝は深まっていきます 笑い者になっているシ
ョコラはそんな自分が嫌になり、二人は、遂ににコンビ解消となります フティット
は一人去りショコラは新たな夢である舞台俳優となります 哲学者に言われた 「アー
ティストなら風穴を開けろ」 という言葉が脳裏をよぎったのか、選んだ演目は シェイ
クスピアの 「オセロ」 でした 黒人自身がオセロをフランスで演じるのは初の事で、
ショコラは名前を本名に変えて苦難の末、ついに初日の舞台の日を迎え、オセロを演
じきったショコラ 無事にカーテンコールを迎えると思われたのですが、、、 ![]()
映画の中でも描かれていますが、19世紀末から20世紀初頭は、「人間動物園」 と
称して、植民地の有色人種が見世物にされるなど、人種差別が当たり前のようにまか
り通っていた時代でした その中でショコラは、フランス初の黒人芸人で、笑いによ
って世界を変えることができる可能性を示した人物でした
実在のフティットの資
料はかなり残っているそうですが、ショコラの資料はほとんど残っていないようです
ここにも時代特有の闇が見え隠れしますが、、、子供の入院する病院へ慰問へ出かけ
たりして
慰問活動に熱心だった面もあったようです
ハバナで奴隷の子どもとして生まれた事、不法移民として隠れるように生きてきた彼
にとって、フティットとの成功は正に夢のようだった事でしょう
そのコンプレ
ックスの反動のはけ口として、ギャンブルや、酒に走ってしまう結果となって、実際
のショコラは、一人となってからの差別的罵声による失意や、アヘンのせいで結核で
亡くなってしまいました およそ50年の人生だったそうです
映画前半のサクセ
スストーリーは見ていてあがる部分です ショコラについつい目が行ってしまいがち
ですが、彼を芸人として育て、見守るフティットとの友情の存在も大きく (彼のパフ
ォーマンスも見事です) 白人、黒人という人種の壁を超える 時代の先を行った、象徴
的な存在として胸を打ちます ![]()
劇中、当時最先端だった撮影機を持って彼等を撮影に来る人物がいます それが、か
のリュミエール兄弟でありまして、これも大衆の見世物の移り変わり、時代の変化を
皮肉に映している場面でもあります そして、この人間的なショコラを演じる オマー
ル・シーの笑顔がたまらない魅力を放っていて、ショコラという複雑な人間に感情移
入せずにはいられなくなるのであります
華やかな人前での彼等と、幕の後ろでの悲しみ 二人で演じていた瞬間こそが、二人
の人生の最高の瞬間だったのではないでしょうか?そんな不遇の時代に、輝き、人を
楽しませた二人のアーティストの友情物語 興味がありましたらご覧になってみて下
さいませです。 ![]()
では、また次回ですよ~! ![]()










