ナポリで魚屋を営む陽気な男性ルチャーノは、ショッピングモールで開催されていたTVのリアリティ番組のオーディションに挑戦してみることに オーディションの内容に手応えを感じてすっかりその気になってしまったルチャーノは、自分の成功を信じるあまり、夢と現実の区別がつかなくなっていく。

 

 

 

 

 

 

こちらは2012年制作の イタリア イタリア フランス フランス の合作映画です (115分)

 

この年のカンヌ映画祭でグランプリを受賞した作品という事でお取り寄せしてみまし

 

た。

 

 

 

 

Movie イタリアのナポリで魚屋を営む ルチャーノ  妻と子供3人を養う彼が、子供にせ

 

がまれ素人参加番組 「ビッグブラザー」 のオーディションに参加します (日本のテ

 

ラハのような番組です 当然!見た事はありませんが、、、) 1次審査が通り、ローマ

 

のチネチッタスタジオまで家族で出掛け 2次審査オーディションを受けます 本人は

 

手応えを感じて、夢心地 これは合格した クラッカー と周りに自慢します   街の皆も ルチャ

 

ーノを煽って、持ち上げます。

 

 

 

 

しかし中々連絡が来ません、、、ルチャーノは、もしやオーディションで語った事が

 

本当なのか疑われ、番組スタッフが彼の生活を観察しているのでは ハテナ と勝手に勘ぐり

 

始めだす事で実生活に、様々な影響を及ぼす行動に出始め (魚屋をたたんで売ってし

 

まったり、貧しい人々に家財道具をあげてしまい、妻と子供は呆れて家を出て行って

 

しまいます)そんな妄想がリアルな生活を飲み込んでいく様が描かれます  

 

 

 

 

この映画はザックリ言うと、ブラックコメディのジャンルに分けられる作品ではあり

 

ますが、日本人だからか、ツボが違うからなのか、正直全く笑えなかった私でありま

 

した 映画オープニング 美しい馬車が進む姿を、芦毛 馬車 長いショットで上空から映し

 

ます そのまま結婚式場へ到着 とても印象的なシーンで期待しますが、その後のスト

 

ーリーには作用していないように思えました そこでルチャーノの知人の式が行われ

 

テレビの有名人 キラキラエンツォ が訪れ、ルチャーノと式の出し物で共演します このたま

 

たまの共演でエンツォと顔見知りになり、有名人の存在を疑似的に体験する事で、潜

 

在的に有名人という存在に、憧れるようになったのかも知れません

 

 

 

 

ナポリの街並は美しく、映像はカラフルです 親族の肥満率はかなり高め平気で水着

 

でプールを楽しんだりしている姿や、チネチッタスタジオが出て来る等、フェリーニ

 

へのオマージュも感じます  ピエロ 作品に度々登場するキーワードは 信仰 であります 

 

教会やキリスト像は、ストーリーにも登場しますし、ルチャーノの行動がおかしくな

 

って行くのは、テレビ番組の為ですが、いつしかそれに出る事が、ルチャーノの信仰

 

のようになってしまっています 十字架  虚栄の妄想世界がリアルになってしまう男 ルチ

 

ャーノ を軸に、神の不在、信仰の不毛を、ブラックに描いているのでしょうか、、、

 

 

 

 

ラストシーンは、なんとも秀逸な終わり方をいたしますが、独特なイタリア臭の強い

 

作品でありまして、日本人では理解しずらいノリがある事は確かな映画でありました

 

どなたにでもお勧め出来る作品とは言い難い映画であります 深堀してみたり、ブラ

 

ックさを理解出来る方は挑戦してみて下さい 勿論、表面だけ見ても (深い含みのあ

 

る映画と仮定して、ですが) 普通にはご覧になれる作品ですので、興味が湧いた方が

 

おられればご覧になってみて下さいませ ネバー・ギブアップ!(劇中セリフより) 

 

では、また次回ですよ~! パー