脚本家トランボはハリウッド黄金期に第一線で活躍していたが、冷戦の影響による赤狩りの標的となり、下院非米活動委員会への協力を拒んだために投獄されてしまう。釈放された後もハリウッドでの居場所を失ったトランボは、偽名を使用して「ローマの休日」などの名作を世に送りだし、アカデミー賞を2度も受賞する。逆境に立たされながらも信念を持って生きたトランボの映画への熱い思いと、そんな彼を支え続けた家族や映画関係者らの真実を描き出す。

 

 

 

 

こちらは2015年制作の アメリカ 映画になります アメリカ

 

実在の脚本家  ダルトン トランボ の伝記小説を映画化した本作であります

 

 

 

 

1940年代に脚本家としてデビューした トランボ はアメリカ共産党の党員だったの

 

ですが、第二次世界大戦後の冷戦期に起きた 赤狩り の対象となり、ハリウッドから

 

追放されます 同じテーマを真っ正面から描いた ロバート デニーロ 主演の 「真実の

 

瞬間」 という映画もありましたね  仕事を奪われ、家族の為にも収入を得なければ

 

ならない トランボ はオリジナルの脚本を書き、知人の脚本家に頼み、彼の名義で映画

 

会社に売り込んで欲しいと頼みます

 

 

 

 

売れた金額の3割を渡す条件で承諾を得ますが、その脚本のタイトルは 「王女と無骨

 

者」知人はタイトルが気に入らないと、その場でタイトルを書き直します 彼のつけ

 

たタイトルは「ローマの休日」 と名付けられる事となりました  スクーターDASH! ラブラブ

 

しかし 赤狩り の聴聞会で証言を拒んだ為、一年間の禁固刑を受ける事になってしまい

 

ます 出所後、家を売り 生活の為 B級映画 専門の会社を訪ね、匿名で脚本の仕事に有

 

り付きます  ここの社長を、私のお気に入りの ジョン・グッドマン が演じているの

 

ですが、いつもの彼らしい豪快なキャラクターを演じていて愉快なシーンとなってお

 

ります 筋肉

 

 

 

 

そんな仕事をこなしているさ中、テレビでアカデミー賞の中継を家族で観ていると脚

 

本賞の発表が始まり、他人名義の 「ローマの休日 」が見事受賞するのでありました 

 

それに触発されてか、長年脚本化したかった、オリジナル作品を書き上げ いつものB

 

級映画社で映画化する事になります 「黒い牡牛」 というタイトルの付いたこの作品は

 

アカデミー賞で原案賞を受賞するのですが、やはり ロバートリッチ という匿名での受

 

賞でありました

 

 

 

 

そんな トランボ の所に来客がやって来ます カーク ダグラス でした 持ってきた草

 

稿はかの「スパルタカス」 脚本が全く面白くないので トランボ に書いてほしいと言

 

うのです 「一人の男が、全世界を相手に戦う」 「その男はローマ帝国に反乱を起こし

 

た奴隷だ」 と,、まるで トランボ そのものです 彼は引き受けます 後日もう一人、

 

監督の オットー プレミンジャー が訊ねて来ます 「栄光への脱出」 という小説の脚本

 

依頼で ポール ニューマン 主演作という事です

 

 

 

 

これも引き受ける事になります そんな話をしている最中、カーク ダグラス が再び訪

 

れ、新たなシーンを書いてくれと頼まれます 彼が言うには 「キューブリックほど面倒

 

な監督はいないんだ」「しかも彼は正しい」キューブリック 好きにはたまらないシー

 

ンでありまする あせる その後の場面で スタジオ側が ダグラス に トランボ を雇ってい

 

る事に対して、脅しをかけるシーンがあり これを ダグラス は跳ね除けます、前述の 

 

プレミンジャー 監督の行動もそうですが、つまりは映画スタジオの力が弱くなり、ス

 

ターや監督の力が、同等になって来たという時代の変化でもありました ついに トラ

 

ンボ は会見を開きテレビで自分の主張と、赤狩りの無意味さを訴えるのでした そし

 

て 「スパルタカス」 のプレミア上映を家族で訪れると、オープニングクレジット に

 

自分の名前を見るのでありました 目 キラキラ

 

 

 

 

エンドクレジット には 赤狩り 時代の トランボ や、映画俳優、記事等が写真で見る事

 

が出来ます そして当時の本人のインタビュー映像も流れ、その事の重みを感じさせ

 

られます ついつい重く、暗い作品になりがちですが、この作品は 家族の絆や、仲間

 

の大切さ、そして信念と希望を描いていて、特に トランボ を演じた ブライアン・ク

 

ランストン のひょうひょうとした演技が素晴らしく、この年の アカデミー主演男優賞

 

にノミネートされておられました その妻を演じる ダイアン・レイン もそれなりの年

 

齢になった役どころで、彼と家族を支える妻を自然な演技で見せてくれましたし、娘

 

役の エル・ファニング も可愛らしかったであります 他にも有名コラムニストを ヘ

 

レン・ミレン が憎たらしい嫌われ役を生き生きと見事に演じておりました むかっ ムカムカ

 

 

 

 

トランボ はその後も「ダラスの熱い日」や「パピヨン」脚本と監督を兼任した名作

 

「ジョニーは戦場へ行った」等の作品を残しています  ピグのミイラ男 青虫 1975年にな

 

り、やっと「黒い牡牛」で トランボ の名前入りのオスカー像が渡され、1993年

 

に 「ローマの休日」のオスカー像が授賞式で トランボ の妻が代理で受け取る事にな

 

りました トランボ はもう亡くなっていたからですが、、、天使の輪

 

 

 

 

そんな訳で、映画界の暗黒時代を描いた作品でありますが、決して暗くならず、テン

 

ポも良い作品で、映画好きには小ネタも沢山含まれた、見応えのある作品となってお

 

りますので、機会がありましたらお手に取ってみて下さいませです 

 

では、また次回ですよ~!