1980年11月号のマイコン雑誌「I/O」に投稿されていた「S.O.S. バチスカーフ」。最近知ったのですが、プログラムを投稿されたのは多部田俊雄氏。のちにPCエンジン「スーパーダライアス」のプロデュサーとなられる方でした。更に同記事の中に「スーパーダライアス」のディレクターである松田浩二氏の名前もありました。
子供のころにMZ-80K2Eでかなり遊んだゲームです。とても面白いゲームでしたが、MZ-80K/Cシリーズといえばグラフィック機能がなく、キャラクタだけですべてを表現していました。動きは8ドット単位でカクカクでした。
「このゲームが、スペースインベーダーのようにドット単位に滑らかに動いていたら、もっともっと素晴らしいゲームなっていたのでは」・・・子供のころの妄想を、いまさらながら検証してみることにしました。
・タイトル
「CANYON BOMBER」
*ゲームの面白さはMZ-80K/C版「S.O.S. バチスカーフ」には到底およびません。ゲームのルールも異なっています。また一般公開を考慮し、タイトルをオリジナルのものに変更しました。
・ハードウェア
メガドライブですが、グラフィックは白黒2色のドット単位のグラフィック、サウンドはPSG3音 + 効果音
1980年前後のスペースインベーダー時代のゲーム基板をイメージしています。
・開発
Graphic : RALPH氏
Sound & Programing : Hidecade
*SGDK1.22(C言語)を使用しました。
開発期間は3週間です。
↑をクリックしてください。
*実機とメガドライブ用エミュレータ「Fusion」で動作確認を行っております。
<ストーリー>
時代はそう遠くない未来・・・。
原因不明の海底火山の爆発が多発。
原因究明のため、愛媛を活動拠点とする「Club ERA科学班」が、海底探査機を使って日本海溝で調査を行った。
調査の結果、無数の海底エイリアンがマグマのエネルギー吸収しているのを観察した。特に海溝付近のプレート境界を好んで住み着いているようだ。このまま海底エイリアンが海底活動を続ければ、火山噴火が多発するだけではなく、地盤が崩壊し、日本全体が海底に沈没してしまうだろう。
「Club ERA科学班」は、最新技術を集結し、海底で戦闘可能なSubmarine 「CANYON BOMBER」を完成させた。
完成したCANYON BOMBERは3台。はたして日本を救うことはできるのか・・・。
<キャラクタ紹介>
<スクリーンショット>
タイトル画面でAボタンを押すと色を変更できたり
ClubERAのメンバーであるRALPHさんによる背景画を取り込んだバージョンなどが選択できます。
スペースインベーダーのハーフミラーを使った背景合成をイメージしています。
<制作にあたって>
今回のプロジェクトは、私が昔(MZ-80K2E)を懐かしんで始めたのですが、Club ERAのメンバーのRALPHさんが短い期間に精力的に創作活動を手伝ってくれました。
アップライト型筐体のスペースインベーダーの背景のようなものを表示したいと相談したところ、イラスト(案)を何枚も書いてくれました。こんなイメージ画がさらっと描けるってすごい才能です。自分とは別の才能を持っている人との共同作業は、とても楽しいです。
RALPHさんの力を借りれば、夢にまで見た本格的なオリジナルゲームのプログラミングができるかも・・・と妄想しそうになりました。
ゲームの画面に合成したイメージも送ってくれました。この完成度で実は下書きだそうです。