以前からお話をしていますが、法律の基準は最低基準だということ。

 

建物の耐震基準も、法律上では最低基準、でも災害などでは予想外だとか、色々言われていますよね。

 

これは毎度そういう話もでるんだけど、じゃ最低以上にするにはどこまでやればいいいのよって😕

 

震度7まで耐えるもの、最低基準じゃダメなの、基準を満たしていても半壊をする建物、全壊する建物も中にはある。

 

前から言っていますが、許可を得て建物を建てる、許可には必ず検査というものがあります。

その検査も以前お話をしましたが、すべて検査をしているわけではないんです。

 

基本的には、建物ってのは検査がどうこうという以前に、それを設計する側ね、設計者の責任においてと言う部分が法律では前段に来ることなんです。

 

基本、設計者(建築士)とは、法律の目的内では建築物の質の向上に寄与させることを目的とする、と明記されています。

 

余は世の中の建築物の計画などに貢献しろということよ。

法律にもあるでしょ、質の向上って、常に向上する意識、行動も必要なんです。

 

 

でね、基準以上のもの、私たちも耐震設計をするうえで、基準以上ならばどの程度以上を一般化すればいいかという部分を、各団体などと協議し、ある程度の以上の基準も定めているところもあります。

 

そこらの業者さんね、工務店などはそういうところが無知なのが多いです、中小の工務店は特に。

 

今更言わなくても分かっている人もいると思いますが、そういう業者は誰とは言いませんけどね。

 

 

最低限の耐震性、耐震診断などの作業は、木造建築で言えば、壁量、偏芯、バランス、これらを法律の最低限の数値から割り増しをすればいいという設計者、バカな工務店もいます。

 

耐震性のための根拠となるものは、事前に決めておかなければなりません、そしてそこから耐震性能の検討をします、そして各プランに合った検討作業をして、何度も繰り返します、何度もね。

 

以前千葉県のある工務店ね、小さな建物を真似て宣伝しているところ、リフォームの際耐震壁を増やしたから安全だと公表している、でもそれって間違いなく、勘違いしている典型的な設計者のパターンでね。

 

もちろん耐震性があがるどころか、逆に下がっている、僕らはその図面を見ただけで分かります。

 

それくらいはっきりした内容だったんです、でもそれを宣伝している工務店を見ると、こういう人は間違いなく向上しないなと確信しました。

 

耐震性の基準では、建物に与える外力(地震や風など)に対して検討をします。

そしてその外力に建物がどれだけの力で耐えられるか、その耐力が保有耐力といいます。

 

保有耐力から基準となる必要となる耐力を割る分け、その数値が高ければ耐震性が上がるんです。

 

必要となる耐力、それはその建物が存在していれば必ずその数値はあるわけ、それ以上にすればいい、そして以上の上限をどれだけにするかは設計者次第。

 

通常、ぼくらはその数値(構造指標)の1.5倍以上を目標にしています、もちろん中には検討をした結果、それ以上の耐震性になることも珍しくはありません。

 

最低の評点(構造指標)というのが、耐震基準では1.0と言う数値、新築などでは2.0~3.0辺りを目安としていますが、もっと強度を上げた方法もあります。

*法律では、構造指標は1.0以上としなさいとあります、倒壊の危険性が低いということ、無いというわけではないんです。

耐震検討では、僕らは通常1.0の1.5倍→構造指標1.5以上を最低限の安全性と決めて耐震診断や設計をしています。

 

*ちなみに、木造建築では構造指標はIw、鉄骨造やRC造はIs値といいます。

学校や病院などの耐震改修の際は、このIs値と言う部分が重要になってきます。

 

中古物件、既存建物の耐震性などは、その数値を上げるのに結構大変なこともあります、余は今現存している建物の各種の適合性、劣化度、後はもっと大事なのは施工性ね、建てたときの施工業者などの質によっても変わります。

 

手抜きや間違った施工をしている物件などは、基準より数値が下がることも珍しくないので。

 

だから言っているんです、工務店など施工業者の質ってすごく大事、無知な工務店などは特に要注意なんです。

 

数年後、数十年後、こういうことになった時、頼んだ工務店が駄目だったんだねって、そういう話を今まで数多く自分たちも聞かされてきました。

 

決して難しくないことなんだけど、それすらできない工務店、間違いなくプロと言う部分が欠落しているよね。

 

でね、基準以上の考えは、それを考える設計者次第、そして施工者次第でその数値と安全性は変わります、その責任も設計者・施工者ってのはあるんですよね。