親戚の家が新盆だったので、
お寺さんがいらっしゃる時間に合わせて帰省。
時間ぴったり位に行ったら居間に数名。
誰なのかさっぱり分からん。
年齢的に、子供と孫なのだが…。
妹の方には見えないから、兄の方か???
「もう(読経)終わっちゃったんだよ」
予定時間のはずなのに?
「Sが9時頃(突然)来てさ」
約束していた時間よりかなり早く来たらしい。
新盆は礼服でお寺さんを迎えるのが習わし。
にも拘らず、私服の状態で読経して貰う事になったらしい。
慌ただしく、次の家へ向かったそうな。
おばさんはややご立腹。
雑談の最中に、主役の死因を聞いた。
脳溢血。
この家はちょっと多い気がする。
血を引いているから気を付けないと。
帰り際におじさんも帰って来た。
「(住職は)8時頃に来たぞ」
…それじゃ礼を欠いても仕方ないんじゃない?
午後は母の実家。
母の弟夫婦以外の兄弟が揃っていた。
食事を頂きながらのんびりしていると、
「こんにちは~」
穏やかな声と共に(違うお寺の)御住職登場。
伯父さん、聞いて無いですっ。
慌てて席次移動。
お経を上げ終わると、
纏う雰囲気が変わる御住職。
お茶の時間になると思ったら、
然程経たずにお帰りになった。
「いつも回って来てくれるんだよ」
伯父さんが驚いている私達に言った。
お祖父ちゃんの御縁かな?有難い。
そろそろ帰ろうと思った時、
徐に伯父が言った。
「レイ、H流の巻物見せてやるよ」
お祖父ちゃんがやってた奴!
見る見る!!
「H流習いたいって言ってたろ」
もう一人の伯父が驚いた顔で私を見る。
子供の頃の大人しいイメージにそぐわないからだろう。
「お祖父ちゃん大好きの延長線だから」
祖父が亡くなった後に知った事実。
祖父が御前試合で連覇を遂げた流派の段を持っていた事。
学生時代に知っていれば、祖父に弟子入りしていたと思う。
練習会に見学に行きたいとお願いした事がある。
実際に見る事は叶わなかったが、
貴重な資料をわざわざ用意してくれていたらしい。
剣道の型の一覧と柔剣道の絵の手本。
型の一覧には「矢留」「玉留」の文字もある。
「型の一部の言葉しか伝わって無いんだ」
柔剣道には、護身術の様な物が並んでいる。
「(お祖父ちゃんに)体術かけたら、あっという間にやられた」
父が楽しそうに教えてくれた。
柔道の段を持っている父が、赤子の手をひねる様にやられたらしい。
寡黙なイメージだった曾祖父も、
H流の剣士だったらしい。
祖父が亡くなった後、伯父さんが祖父の刀を継いだ。
江戸時代から続いている剣道を守ろうと。
沢山の時間をかけて、
沢山の資料を集めてくれた。
それでも、分からない事が多いらしい。
様々な人が意見を出し合って、
H流を復活させようと頑張ってくれている。
優しいお祖父ちゃんの強さの秘密。
いつか、この目で見てみたい。