戦争の傷跡とか言ってますけど…
私達は戦争を知らないとか言ってますけど…
本当に何の影響も残っていないと思っているのでしょうか。
私の家は、戦争で男衆を連れて行かれたため、没落しました。
一番分かり易い傷は其処ですね。
もう、お嬢様には戻れません。
でも、お嬢様時代を忘れられない祖母が、借金を作り続けているようです。
企業相手ならともかく、近所の親切な方々からの借金。
父の次は私。
いつになったとしても、返さなくてはなりません。
弟妹には背負わせたくありません。
夫となる人には、全て話してあります。
「私は借金と共に嫁ぎます」と。
小学生の頃、学校で宿題を出されました。
「戦争体験談を聞いて来ましょう」
今思えば、どれ程酷い事をしてしまったのか…。
祖父は吃音のお蔭で出兵を免れました。
曽祖父は…
「もう少し起きるのが遅ければ、置いて行かれていた」
そう、ポツリと言っただけでした。
宿題の内容としては不十分。
何も知らない私は、図書館で調べました。
調べれば調べるほど、情報が足りない事を思い知らされました。
どの国でも、思いやりのある行動を取る人達と、酷い仕打ちをする人達がいました。
非難するのは簡単。
被害者になるのも簡単。
自分達が相手にした酷い仕打ちを認め、
相手からされた仕打ちを許して
そして、初めて隣に並ぶ事が出来るのではないでしょうか?