中小企業とデリバディブ | 株のブログ~株で儲ける思考法~

中小企業とデリバディブ

通貨デリバティブ関連損失、80円割れで一気に膨らむ可能性

ロイターによると

 手数料ビジネスの拡大を目指す金融機関サイドは「通貨デリバティブ関連商品は確実な手数料収入元との位置づけだった」(金融機関)。「立場が弱い中小企業には融資と抱き合わせでPRDCが持ちこまれたケースもあるが、一方で、購入者側も絶対に儲かる商品として、他社が買うから自分も買うという風潮もあった」

東京商工リサーチの調査によると、通貨デリバティブの損失を理由に倒産した件数は2010年に26件と、2009年の7件から大幅に増加した。しかし、通貨デリバティブが原因で潜在的な倒産リスクが高まっている企業はこれらの数字をはるかに凌ぐとみられる。 

※ロイターより抜粋

                  要約すると  


中小企業が金融機関に進められて、昔に、というか1ドル120円の時に、


「決められた期間の間、1ドル80円でドルをいつでも買い取るよ。その代わり、その約束代として○○円下さいね」


という契約を結んでいたわけですよね。

で当時は1ドル120円だから80円なんて夢にも思わない。

金融機関もそれをセールスポイントにして中小企業に売り込んだわけです。


で今現実に下がってきてしまった。

例えば1ドル75円まで下がったら、75円で売買されいるものを中小企業は1ドル80円で買い取らなければいけない。


80円以下になったら、そのせいで大損してしてしまう、そうしたらつぶれしまう中小企業も出てきてしまうんじゃないの?

ってことです。




                 問題はどこに

私の見解は基本的には、中小企業が悪いと考えているのですが

自分が思うに本質的な問題はやはりオプションの買い手にあって

重要なのは、こういうというかすべての金融取引には相手方もいるわけで、

例えば野菜を買う人がいれば、売る人がいます。

この場合、オプションを買う人がいれば、売る人がいる。

つまり中小企業は1ドル120円のときに10年間ドルを80ドルでいつでも買わなければいけないという約束をしてるわけですよね。

その一方でその1ドル120円の時に、お金を出して1ドル80円 で買い取ってもらいたがっている人もいるわけで 

金融機関とオプションの買い手売り手は基本的に利害が一致していないので、常にこういう問題を内包しています。サブプライムローンもこのパターンでしたよね。

銀行は手数料商売ですので、そりゃ売りますよね。

かつそんな都合の悪いことは言いませんよね。普通に考えて。

中小企業は大変でしょうが

よく考えてください

オプションを引き受けた中小企業はオプション料をもらっているわけですし、契約であれば、1ドル120円の時に儲けているはずですから、損失が出そうになったからといって問題視するのはどうかと個人的には思うんですが。

           

            よくわからないものに手を出すな

結局何が問題か?

自分が思うに

1.よく分からないものに手を出すという中小企業の考え方

2.金融機関が力を持っているという構図

株というか投資関連で一番損する人、それは投資対象についてよく分かっていないということです。

多分投資で一番やってはいけないのは「よくわからないものに手を出す」ということだと思うんです。

とはいえ

「手を出さないと良く分からない」

というのもあるので自分も、尻をたたく意味で多少お試しで買う事も多々ありますが。

自分もかつては金融関係で働いていたのでよく分かりますが、多くの中小企業は銀行に無理矢理生かされているような状態ですから(特に製造、建設セクターの状況がひどい)

買わされてしまうのも分からなくはないのですが・・・

上記中小企業は良く分からないままかどうかはわかりませんが、過大なリスクを引き受けてしまったことはあきらかなようです。

そんな大問題にもならないでしょうが

間違っても税金で救済するなんてことはしないで頂きたいものです。